部門長挨拶

第95期部門長 小林 秀敏(大阪大学)

 機械材料・材料加工部門は,これまで多くの諸先輩方のご尽力により,機械学会の中でも屈指の規模を誇る部門に成長・発展してまいりました.昨年,思いもかけず皆様に副部門長に選んで頂き,このたび,当部門の第95期部門長を仰せつかることになり,身の引き締まる思いです.これから1年間,秦誠一副部門長,松本良幹事をはじめ,運営委員,各委員会委員諸氏のご協力を仰ぎながら会員皆様のサービス向上に努め,微力ではございますが部門のさらなる発展のために努力する所存です.何卒,宜しくお願い申し上げます.
 今期の大きなイベントとして,米国機械学会・製造工学部門と協力して開催する第6 回JSME/ASME 機械材料・材料加工技術国際会議(ICM&P2017)があります.本会議は,本年6月4日(日) ~ 8日(木)の5日間,南カリフォルニア大学で開催され,日本からも100件近くの講演がエントリーされており,機械材料や材料加工に関して,日本側とアメリカ側の研究者達の意義ある交流が期待されています.開催地の南カリフォルニア大学はロサンゼルスにあり,ハリウッドやディズニーランドばかりでなく、北東のパサディナには,宇宙科学のメッカのジェット推進研究所(NASAの無人探査機等の研究開発及び運用に携わる研究所)や工科系専門大学であるカリフォルニア工科大学があり,最先端の科学技術の一大発信地となっており,まさにICM&Pを開催するに相応しい場所と言えます。ただ,現在のJSME/ASME共催方式によるICM&Pでは,会議運営時の日米間の意思疎通の難しさや、セッション内の日米交流の欠如等,いろいろなところに問題点が目立つようになり,抜本的な対策が必要となってきています.そこで,先月末に行われた当部門の新旧合拡大運営委員会で,首都大学の小林訓史先生を主査としてICM&P改革ワーキングが組織されました.この1年間,精力的に議論を重ね,ICM&Pの改革案を部門運営委員会に答申頂く予定です.一方,当部門主催のアジアにおける国際シンポジウムASMP(Asian Symposium on Materials and Processing)は,先人のご努力で軌道に乗りつつあり,来年度開催に向けて,着実に計画を進めて頂けると期待しています.
 当部門では,皆様,よくご存知のように,部門活動の活性化と機械材料・材料加工分野の研究・開発のさらなる発展を目的に,部門賞,部門一般表彰(優秀講演論文部門,奨励講演論文部門,新技術開発部門),若手優秀講演フェロー賞の各賞を設け,毎年,質の高い研究や高度な新技術開発を選定して贈賞しています.ただ,長年行っている授賞についても,様々な問題点が浮上してきていることから,今年度は,これらの点を改善して,より良い制度にしたいと思っています.例えば,若手優秀講演フェロー賞は,これまで機械材料・材料加工技術講演会や年次大会で発表された,26才未満の若手研究者の講演の中から選定していましたが,選定対象の講演会が複数あり,年によっても異なる事から,より明快に,より公平な選定が行えるよう,若手ポスターセッションを機械材料・材料加工技術講演会またはM&Pサロンに併設して,これをフェロー賞の審査会とする案が,第3技術委員会を中心に検討されています. これにより,次世代を担う優秀な若き研究者をより一層 encourageできればと思います.
 本年度の年次大会は,9月3日(日) ~ 6日(水)に埼玉大学で開催されます.当部門でも「次世代3Dプリンティング」や「セラミックスおよびセラミックス系複合材料」等の部門単独開催セッションの他,「超音波計測・解析法の新展開」や「先端複合材料の加工と力学特性評価」等の他部門とのジョイントセッションや先端技術フォーラムを予定しており,4日の鉄道博物館での同好会も併せて,多くの皆さんの参加を期待しています.その他,産学連携強化を図り気軽な交流と情報交換の場となっておりますM&P サロンや,好評を得ております講習会「もう一度学ぶ機械材料学」など,例年通り実施する予定です.特に,これまで,東京のみ実施されてきましたM&P サロンですが,5月に初めて関西で,新日鉄住金さんのご協力により実施の運びとなりました.
 部門活動の質的向上とより一層の活性化を目指して,今年一年,務めてまいりたいと思います.どうぞ、皆様、ご協力のほど,宜しくお願い申し上げます.