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ロボットコンテストに参加して

宮城高専・機械工学科5年
        加藤 博

 去る平成二年夏、NHKが主催し、文部省が後援するロボットコンテストが全国の高専生を招いて東京で開かれた。これに当然我が校も参加することになった。このコンテストは乾電池を使用したロボットが床にある円の中に一定時間に何個ボールをいれることができるか、というものである。
 このロボットコンテストの募集の知らせがあったのは同年5月のことであった。前年に行なわれたロボットコンテスト「オクトパスフットボール」では書類選考予選を通過できなかったためこの今年のコンテスト「ニュートロンスター」にかける意気込みは大きかった。我々は本校の機械工学科全学年からアイディアを募集し、その中から大会に使用するロボットの原案を見つけることにした。我々は動きの機敏さに重点を置いたので、U字型のリモコンカーのようなものにし、一定時間により多くのボールを円の中にいれるアイディアを採用した。製作段階での多くの問題を解決して参加車両は完成した。コンテスト当日、ロボット・操縦者とも我々の予想以上の働きをして予選を無事通過することができた。しかし決勝トーナメント1回戦で我々の原案でも最後まで意見をニ分したタイプのロボットと対戦することになった。このロボットは円の中に踏み込んで相手がいれたボールを出してしまうものであった。結果は残念ながら1回戦敗退となった。優勝したロボットもこれと同タイプのものであった。
 今回の製作に当たって自分達の思ったものを自分自信の手で作り上げるという学校の実習とはまた違った経験ができて非常に勉強になった。次回のロボットコンテストでは優勝の願いを後輩に託したいと思う。


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