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高専5年生

福島工業高等専門学校機械工学科5年
             追着正至

 高専に入学して4年が過ぎ、卒業まで残り半年となってしまった。5年になると機械工学の専門科目以外に法学や経済学の授業などを受けることになり、社会人になる時期が近づいていることを実感しています。また5年になると卒業研究がはじまり、今回はそのことについて話すことにする。
 私は材料についての研究をすることになったが、材料といえば今まで授業で習っていた金属材料についての研究だろうと思っていたが「SiC/SiC 複合材料」というまったく聞いたこともない材料についての研究をすることになり、ほとんど予備知識のない状態から研究を始めることになってしまった。研究を始めて最初に感じたことは、この研究には化学に関する知識がかなり必要であるということだった。私は化学の授業が台の苦手だったので余計につらい状態からの出発になってしまった。
 卒業研究が始まって半年が過ぎたが、実験がなかなか思いどおりの結果がでなくて苦労している。今まで授業でやってきた実験は、初めから結果がわかっていて、その通りになるかどうかを確かめるだけの実験だったが、研究の実験は予想した結果と実際の結果がまったく違ってしまうことが日常茶飯事だったので何度もやり直しをしなければならなかったことが大変だった。
 今までの研究を振り返って見ると、材料を作るために手間をかけて冶具をつくり、それを炉の中に入れたら冶具ごと溶けてしまったり、使い方が分からない装置で感電してしまったり、いろいろな出来事があったが、このようなことでも少しずつ勉強になっているのではないかと思っている。
 最後に、この研究では今まで学んできた勉強を役立てる機会が少く残念だが、これからはできるだけ研究に役立てたいと思う。


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