日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第97号

京都鉄道博物館の蒸気機関車と検修施設群

 JR西日本は、2016(平成28)年4月、京都鉄道博物館を開館した。同博物館は、我が国鉄道開業以降に輸送を担った代表的蒸気機関車23両(1880(明治13)年~1948(昭和23)年製)を整備等の記録簿とともに保存・展示、うち8両を動態保存している。その施設の中核をなす1914(大正3)年に竣工した鉄筋コンクリート造の扇形(せんけい)機関車庫、1915(大正4)年に竣工した検修庫天井走行クレーンおよび1957(昭和32)年竣工の車両の向きを変える転車台や関連工具類も実際に稼働状態で保存されている。
 見学者は、場内で蒸気機関車が牽引する客車に体験乗車することができる。この乗車口付近には、機関車への給水給炭設備が、また山陰本線旧二条駅舎を活用した資料展示室には投炭練習機も置かれており、蒸気機関車の運用には、多くのバックアップする機材が必要であることを示している。
 これらの遺産を通して、来館者は現代の電気機関車やディーゼル機関車との運転の違いを実感でき、鉄道動力の近代化の中で客貨輸送の主役から脇役へ、そして、観光利用へと変化してきた蒸気機関車と社会の関わりの移り変わりを学ぶことができる。

《写真提供:(左)西日本旅客鉄道株式会社・(右上)日本機械学会》

公開

京都鉄道博物館

開館時間:
10:00~17:30(入館は17:00まで)
入館料:
一般1,200円 大・高校生1,000円 中・小学生500円 幼児(3歳以上)200円
休館日:
毎週水曜日・年末年始(12/30~1/1)
住所:
〒600-8835 
京都府京都市下京区観喜寺町
HPアドレス:
http://www.kyotorailwaymuseum.jp/
交通機関:
JR嵯峨野線梅小路京都西駅から徒歩2分

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