日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第129号(2025年認定)

リレー式計算機FACOM128B

 FACOM128Bは、富士通信機製造(株)(現富士通(株))が1958(昭和33)年に完成した、純国産のリレー式コンピューターである。
 演算は、リレー(継電器)により機械的に電気回路を開閉することで行われ、結果の記憶には、同社が培ってきた電話交換機のシステムで用いられていたクロスバーを応用した仕組が採用され、電子回路は一切含まない。一桁は0か5を表わすユニット2組と、0 ~ 4を表わすユニット5組で構成され、十進法で計算を行う。これは、二進演算を行う現在の電子式計算機とは根本的に異なる機構である。
 この機種は、国産旅客機YS-11の翼やカメラレンズの設計などに活用された。本機は1959年製で、日本大学理工学部で研究に活用された後、現在は富士通沼津事業所で動態保存され、社内教育に活かされている。
 計算機の歴史は、手動機械式にはじまり、電動化、回路の電位を機械的に制御する機電システム化と進み、次いで機械部分の消滅、回路の電子化へと大きく転換してきた。本計算機は、機械式から電子式への移行過程の機械機構を電気が補助する形式で、十進法の計算システムを用いる機械式計算機の最終的到達点の記念碑である。

《写真提供:富士通株式会社》

公開(事前予約)

富士通株式会社 池⽥記念室

開館時間:
9:00~16:00
入場料:
無料 ※見学対象:中学生以上
休館日:
土日、祝日、工場休日 ※営利目的の見学ツアー等は不可
住所:
〒410-0396 静岡県沼津市宮本140 富士通 沼津事業所
電話番号:
055-923-2222
HPアドレス:
https://www.fujitsu.com/jp/about/plus/museum/ikeda/
交通機関:

JR東海道本線 沼津駅 から富士急バス富士通行き「富士通前」下車で約35分/タクシーで約30分
JR東海道新幹線 三島駅 からタクシーで約35分 東名高速 愛鷹スマートICから 車で約3分

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