日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第131号(2025年認定)

電子式卓上計算機用ミニプリンター EP-101

 EP-101は、腕時計を製造していた(株)諏訪精工舎(現 セイコーエプソン(株))が、 子会社の信州精器(株)とともに、1968(昭和43)年9月に製造・販売を開始した電子式卓上計算機(電卓)用プリンターである。フライングドラム方式と呼ばれる方式で、数字と記号の活字を紙に印字する。
 本機の開発のきっかけは、1964(昭和39)年の東京オリンピックにおいて、計時結果を印字する「プリンティングタイマー」を完成させたことであった。昭和40年代の電卓の急速な普及とともに、当時は大型計算機用プリンターしかなかった中で、本機はそれとは比較にならぬほど小型(163.5×135×102 mm、2.5kg、印字21桁)かつ低消費電力を実現し、プリンター部品として電卓に組み込まれた。類似品がなかったことから国内外の電卓メーカーにOEM供給され、生産台数144万台の大ヒット商品となり、後継機も次々に開発された。1975 年以降の信州精器( 株) 製造品には「EPSON(=EPの息子)」のブランド名が与えられ、EPSON・エプソンはプリンター製品のトップブランドの一つとなった。
 同社と並行して、国内の他メーカーもプリンター製品開発を加速させ、わが国が世界のプリンター市場を席捲した。

《写真提供:セイコーエプソン株式会社》

公開(事前予約)

エプソンミュージアム諏訪

開館時間:
10:00~12:00/13:00~15:00(予約制)
入場料:
無料
休館日:
土日祝日、会社休業日
住所:
〒392-8502 長野県諏訪市大和3-3-5
電話番号:
0266-52-3131(代表)
HPアドレス:
https://corporate.epson/ja/about/experience-facilities/epson-museum/
交通機関:

JR 上諏訪駅から徒歩15分。駐車場完備

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