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雑誌会

宮城工業高等専門学校
機械工学科5年  加藤 武宏

 平成3年9月13日,宮城高専機械工学科で雑誌会が行われました.雑誌会とは英語等で書かれている研究論文を読んでその内容を発表するというものです.この論文のほとんどが各自が行っている卒業研究のテーマに関係しているものなので,みんな真剣に必死に読みます.しかし,外国語(主として英語)で書かれているため,ほとんどみんなが悪戦苦闘して理解につとめます.これを先生,クラスのみんなの前で発表するわけです.
 この雑誌会のために,みんな夏休み頃から前刷り締切日に合わせて論文を読み始めます.前刷り原稿や発表のためのOHP等を作成し,発表練習をして当日に備えます.まるで自分の研究成果を学会にでも発表するような雰囲気です.しかし,全員がうまく日程通りいくとは限らず,発表前日まで発表原稿ができない者,OHPを作成するのに夜遅くまで残る者などがいて大変苦労していました.
 そして発表当日,クラスの雰囲気はいつもの授業中とはうってかわって緊張感が漂っていました.一人または二人で一つの論文を図などを用いて発表が行われていきました.さまざまな分野の発表が行われるので聞く方は理解に苦しみます.自分の解らない分野の発表の時は必死に睡魔と闘います.実際,専門外の発表を聞いても全て理解できないので,感覚的に”こんなもんか”としか分かりません.でも,他人の発表を聞いてると,”なるほど,こんなものにも利用できるのか”と,思うものがいくつかあり,勉強になります.そして,発表が終わると質問の時間・・・.この時,学生の質問の場合,だいたいのことは説明できますが,先生の場合はその質問が難しいので発表者はとまどってしまいます.時として,卒研担当の先生がフォローしてくれることもあります.なかには全然違う回答をして誤りを指摘されて「すいません」と謝る人もいました.
 このようにして一人一人が論文を読むこと,発表を聞くことによって理解を深めることを目的として雑誌会が行われています.また,発表の仕方に慣れ,これからの卒研の中間発表,卒研発表,さらに,近い将来,学会などへ発表するときの練習にもなります.この雑誌会は,来年から(?),社会人,エンジニアとなる僕たちにとって,よい経験,また,よい思い出になりました.


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