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「さらばスガケン」

福島工業高等専門学校
機械工学科 5年  森 俊介

 1996年10月、我が研究室の首領、菅原卓夫先生がこの世から去りました。まだまだ働き盛りの42才という若さで俺達の前から姿を消しました。菅原先生との想い出は1年半という短い間でしたが、その中にはぎっしりと詰まった色々な想い出が入っています。
 俺達と菅原先生との出会いは、研究室を決めるための研究内容の説明の場でした。第一印象としてはつまらないオヤジギャグばかり飛ばす変わった先生だと思いましたが、なんだかそこが親しみやすく歳のだいぶ離れた兄貴のようでした。
 そして「スガケン」に入ってからもそのつまらないオヤジギャグで研究室のムードを和やかにしてくれました。しかし春頃から体調を崩され、病院に入院されて、それからはめっきり学校へは顔を出さなくなりました。俺達はその間研究を進め、いろいろな壁にぶつかったとき、質問をするために見舞いへ行ったときにもつまらない親父ギャグを飛ばしていましたが、その後、入退院を繰り返した後、その日がやって来てしまいました。
 俺達は話を聞いたときぼう然と悲しみましたが、このまま一生悲しんでいるわけにもいきません。菅原先生が昔から取り組んできた研究内容を少しでも進展できるように頑張らなければなりません。そんな俺達を、先生はあの世からつまらないオヤジギャグを飛ばしながら応援していることと思います。皆さんも、こんなオヤジギャグを飛ばす男がいたことを心のどこかで覚えていてほしいと思います。俺達は1997年3月に卒業します。これで「スガケン」はなくなってしまいます。しかし、いろいろな想い出を俺達にくれたことを感謝し、また別れの言葉をかけてやりたいと思います。
 さらば「スガケン」。


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