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機械学会学生会活動の未来

東北支部学生会担当幹事
渡辺一実

 学生会担当幹事として2年目が過ぎます.今年は全国学生研修会を山形大学が中心となって開催していただきました.いろいろ面倒を見ていただいた小沢田顧問教官及び山形大学・学生員の皆様に感謝申し上げます.
 さて,学生会活動の大きな行事に総会・卒業研究発表会があります.今年は米沢市・山形大学工学部で開催されます.コンパスはこの総会の折に皆さんに配布されることと思います.皆さんは各学校での卒業研究発表に加えて,この発表会の準備にも追われたことと思います.自分からこの発表会での発表を志願した人や,指導教官の命令(?)に渋々従った人もいるでしょう.しかし,内容が同じでも,聴衆が異なれば説明や語し方にも工夫を凝らさねばならないので,発表する人達は人の2倍の努力をされたことと思います.
 特に,各学校での卒業研究発表会と学生会の卒業研究発表会はあまり日にちが離れておらず,準備に忙殺されて,「なんで,俺だけが..」と,いうような気持ちが浮かんだのではないでしょうか?学生会での発表は学校行事ではないので,自分にとって具体的なメリットに乏しく,かつ,旅費や宿泊費を自前で払うのですから,踏んだり,蹴ったりという気持ちになるかもしれません.私も自分の学生を見ていて,そのような気持ちが理解できそうです.
 そこで,これは私の提案ですが,学生会での卒業研究発表を各学校の教育行事の中に組み込んでいただけないものか?ということです.そして研修単位として認定したり,又は,学生会での卒業研究発表者には各学校での卒業研究発表を免除するとかです.実現するにはいろいろ問題点が有るでしょうが,学外というより広い場での発表は様々な意味において教育的効果が高いものと思います.また,これからの卒業研究発表会には会場近隣の企業にも広く案内を出して,技術現場の先輩方からも様々な意見を戴くことが出来れば,さらに意義有る発表会となるのではないでしょうか?
 このように,今後の学生会活動がもっと広く社会に知れ渡り,社会的に認知されるように努力することが,私達の今後の課題だと思っております.この認知をベースにしなければ,学生会活動を各学校の行事に組み込んで戴くことも空想であり,また,準備に忙殺される学生さん(指導教官の先生方も)に報いることにはならないのでしょう.
 最後に,これから社会に巣立ち行く人も,更に進学し勉学を重ねる人も共に己の障壁を乗り越えながら大きく成長されることを期待しています.

(山形大学教授)



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