更新:2023/4/20
第101期部門長 北山 哲士( 金沢大学)
2023年度,第101期の部門長を務めさせていただくことになりました.副部門長の泉井一浩先生(京都大学),幹事の竹澤晃弘先生(早稲田大学)をはじめ,運営委員会委員の皆様やアドバイザリーボードの皆様,部門を支えていただいている皆様,事務局の皆様とともに,本部門並びに日本機械学会のさらなる発展に向けて尽力して参りますので,よろしくお願いいたします.
本部門では,最適設計やシミュレーション工学,計算科学,AI・データサイエンス,設計方法論,デザイン科学,人間工学,感性工学,サービス工学,ヒューマンインタフェース,VR/AR,設計教育など,モノづくりやコトづくりに関連する設計工学を中心に,多岐にわたる学術分野を対象としています.技術者教育の一環である講習会の積極的な開催や,工学設計に関連する国内外の学協会との国際会議,特定の研究トピックに焦点を当てた他部門との合同シンポジウム等の継続的な開催など,異文化・異分野間の情報交換を積極的に行っており,また,産学連携が進んでいる点等も特徴的です.年1回開催される部門講演会では,多様な考え方や意見を知る貴重な機会となっていますので,これからも本部門が主催する行事に,教員や学生,企業の方の参加を期待しています.
本部門が関連する主な学術講演会は,①iDECON2023(慶應義塾大学:2023年9月1日~2日),②年次大会(東京都立大学:2023年9月3日~6日),③部門講演会(金沢商工会議所:2023年9月19日~21日),③EcoDesign(奈良県コンベンションセンター:11月29日~12月1日)などがあり,国内の研究者のみならず,国際的な人的交流も計画されています.また,いくつかの講習会も企画されていますので,学術講演会や講習会への積極的なご参加をお願い申し上げます.
学術論文誌については,インパクトファクター(Impact factor: IF)の関係から,最近では日本機械学会論文集への投稿が年々減少していますが,①日本人の研究者・技術者にとって有益な情報提供を行うことができる,②正しい用語を用いて,わかりやすい言葉で自分たちの取り組んだ研究成果をまとめる,③日本機械学会からの学術論文を提供することで研究の質を維持・向上する,といった点から依然重要な役割を果たしています.国際的な観点から,英語論文による情報発信は重要ですが,母国語による情報発信も重要です.特に,学生や若い研究者とって,上記3点は重要ですので,積極的な学術論文の投稿をお願いいたします.
最後に,本年度からは部門評価が本実施となり,部門関係者には多くのご苦労をおかけすることになると思いますが,本部門の発展のためにご協力いただきますよう,よろしくお願いいたします.
部門創設の背景
機械工学を取り巻く環境は転換期にあり、設計はいろいろな問題をかかえています。別すると一つは、設計対象の「質」の確保の問題であり、もう一つは設計を行なうための効率化の問題です。第一の点の問題は、設計への要求が多様かつきびしくなっていることです。製品の大型化や大量化さらにP/L(製品責任)問題など信頼性の確保はもちろん、先端技術の製品への取り込みなどのほか、感性など製品に対する人間的視点の重視、さらに最近やかましくなってきた地球環境への対応や省エネなどがあり、これらの内容はすべて設計に対する要求として発現するのです。第二の点についてはどうか。第一の点を実現するために設計の負担は際限なく増大しており、加えて最近の設計では設計期間の短縮も強く要求されます。これに対処するためにCAD/CAM/CAE、AIなどのコンピュータ利用技術が採り入れられるわけですが、それらは情報分野における、例えばニューロやファジイなどの新しい技術にも関連しており、それらの理解はさらに新しい課題として設計者に課せられることになります。このような状況に対処するためには、正面から設計に取り組み、設計者を支援する方法を考える部門が学会に不可欠です。
(赤木新介「設計工学・システム部門設置の背景」より)
対象とする分野および領域
設計工学・設計方法論・設計学 | CAD/CAM/CAE ,シンセシス,アナリシス,アブダクション,創発,場の理論,発想・創造支援,創発的計算法,タグチメソッド, QFD , TRIZ , DfX |
最適設計 | 構造最適化,システム最適化,最適化手法,トポロジー最適化,形状最適化,多目的最適化,応答曲面近似,逐次近似最適化,ロバスト設計,信頼性設計,データ駆動設計 |
設計知識 | 設計哲学,設計原理,設計公理,設計知識処理技法,設計知識マネジメント,設計知識共有・再利用,機能モデリング |
製品開発・情報管理 | 製品モデル,製品開発,プロジェクト・マネージメント,コンカレントエンジニアリング, PDM , SCM , EPR ,ディジタルモックアップ,ラピッドプロトタイピング |
設計組織 | ビジネスモデル,エンタープライズモデル,設計生産性,グローバルエンジニアリング |
システム工学 | 分散・協調,コラボレーション,インターネット応用技術,データベース,遠隔教育 |
ヒューマンインタフェース | 身体性メディア技術,バーチャルリアリティ,ハプティックス,モバイル,ウェアラブル, IPT ,実世界指向 |
人工物工学の展開 | 人工物工学,サービス工学,ライフサイクル工学 |
新しい人工物 | マイクロマシン |
入会・登録
日本機械学会への入会をご希望の方は,下記をご参照下さい.
入会のご案内
日本機械学会では,会員の方の専門分野や興味のある分野を元に,部門登録を行っていただいております.
部門登録いただいた会員の方には,部門のインフォメーションメールが配信されます.
部門登録者数は部門のアクティビティ評価にもつながっておりますので,まだ部門登録がお済みでない方は是非とも設計工学・システム部門を部門登録していただけるようお願い申し上げます.
部門登録の方法
- 機械学会 会員専用ページにログイン(https://www2.jsme.or.jp/login.php)
- メニューの「会員情報管理」をクリック
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部門メール配信
部門登録において設計工学・システム部門を選択された会員の方は,自動的に設計工学・システム部門インフォメーションメールの配信先として登録されます.
※過去のインフォメーションメールは,こちらで確認できます.
情報発信の方法
以下の情報を下記問い合わせまでご連絡下さい.
「件名(タイトル)」
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「配信を希望する文面(テキストデータ)」
ご注意
2000文字以内で文面を作成して下さい.超えると配信することができません.また,ファイルの添付はできません.
広報委員会にて内容を確認後に配信いたします.配信までに多少お時間がかかる場合があることをご承知おき下さい.
体裁については、過去のインフォメーションメールを参考にして下さい.
問い合わせ先
会告などで設計工学・システム部門のwebページに文書の掲載を依頼される方は,下記までご連絡下さい.
設計工学・システム部門 担当職員 秋山 宗一郎(E-mail:dsd @ jsme.or.jp)