技術委員会研究会の活動

「音・振動快適化技術と新しい評価法」研究会

主 査 川島 豪
神奈川工科大学

 本年度第1 回目の研究会は、山崎先生のご尽力により神奈川大学で10 月に開催しました。

  山崎先生のご講演「振動エネルギー伝搬解析による振動騒音低減のための二段階設計」と、池田先生(東京工業大学)の「機械構造物に加わる未知加振力の仮想加振源へのモデル化とそれを用いた騒音低減化設計」、西口氏(千代田化工建設)の「高流速に伴い発生する合流配管における流動励起振動の特徴と評価方法」、有光先生(中央大学)の「振動と音のマルチモダリティ認知に基づく競技用ボートの統合デザインに向けた検討」と題した3 件の話題提供を聴講し、山崎先生の研究室を見学させていただきました。

第2 回目は秀崎先生、鏡池様のご尽力により福岡工業大学にて、秀崎先生のご講演「あらゆる音に親しんでの70 年」を聴講し、秀崎先生の収集された800 点以上の音響機器や真空管などが動態保存されている「音とモノづくりの歴史資料館」を見学させていただきました。そして場所を休暇村志賀島会議室に移して「音・振動技術の将来像」に関する白熱した議論を夜遅くまでしました。

 研究会の最後には、意見交換会を設けて自由な雰囲気で語れる場を提供するなど多くの情報交換が期待できる研究会です。

 皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

 参加ご希望の方は川島( kawashima@eng.kanagawa-it.ac.jp )、もしくは、江波戸幹事(akihiko.enamito@toshiba.co.jp)、もしくは田部幹事(yosuke.tanabe.pb@hitachi.com)までご連絡ください。

NEE研究会

主 査 近藤 明
大阪大学大学院

 2017 年10 月16 日にヤンマー本社ビルにおいて、第21 回NEE 研究会を開催した。

 NEE とは、Numerical Environmental Engineeringの略称で、NEE 研究会は、環境分野の研究に数値計算を用いている幅広い研究者が集えるような場所を提供することを目的に、年1 〜 2 回を開催している。

 今回の研究会のキーワードは、ZEB( Zero EnergyBuilding )とした。

 講演会の前に、ゼロCO2 エミッションビルを目標に建設されたヤンマー本社ビル「YANMAR FLYING-YBUILDING」を見学し、太陽熱集熱器、太陽光発電、ガスヒートポンプエアコン、ガスコージェネレーションシステム、廃食油をベースにしたバイオディーゼル燃料で駆動するマイクロコージェネレーションシステム、壁面緑化など多様なCO2 削減の取り組みの説明を受けた。ヤンマーの林清史様からは、「ヤンマー本社ビルにおける省エネとゼロ・エミッションの取り組み」、大林組の木村員久様からは、「大林組技術研究所におけるZEB とスマートエネルギーシステム」、高砂熱学の倉田昌典様からは、「ZEB における空調衛生設備分野の取組」についてご講演を頂いた。

 2030 年のCO2 削減目標を達成するためには、民生部門からのCO2 削減が必要であり、ZEB は益々求められる技術であることを痛感した。今回の講演会の参加者は30 名であり、その内15 名が懇親会にも参加頂き大いに盛り上がった。

 NEE 研究会は、数値計算を研究に応用している研究者のサロン的な役割を目的とし、環境という幅広い分野の講演を企画しています。日頃聞くことが出来ない研究について触れる機会を得ることが出来ますので、多くの方の参加を歓迎いたします。

 なお、今までのNEE 研究会の講演概要は下記HPから見ることが出来ます。

http://www.see.eng.osaka-u.ac.jp/seeea/seeea/NEE/index.html

エネルギーシステム汎用数理モデル研究会

主査 齋藤 潔
早稲田大学

 熱システムの解析には、構成する要素内部の物理現象を考慮したモデルのみならずシステム全体の特性を考慮したモデルなど、レベル・規模別に分類し構築した数値解析が大いに有効である。

 各大学・企業・研究機関が、各自解析コードで行われている計算評価より公正かつ一般化された統合解析コードを作成し、共有すれば信頼性のある解析結果を持つシステム解析に大いに貢献できる。

 本年度には、昨年度に続き、エネルギーシステム解析に必要となる汎用解析ツールの応用に関する議論を行ってきた。さらに年度末に研究会を開催し、代表的な熱システムを例として解析コードの作成に関する具体的な議論を続けていく。

 来年度も引き続き、研究会を開催し、伝熱・数学専門の先生方とともに議論の場を設け、モデルの作成を含め、解析ツールの扱いなどに関する知見を得る予定である。

吸収・吸着を用いた環境制御技術の高度化に関する研究会

主査:宮崎隆彦
九州大学

 本研究会は、吸収・吸着現象を利用した環境エネルギー技術について、分野横断的な情報共有、人材交流を目的とした研究会であり、幅広い分野の研究者・技術者をメンバーとして平成26 年10 月から活動しています。

  平成29 年度は、9 月19 日(火)〜 20 日(水)の2 日間、化学工学会エネルギー部会熱利用分科会との共催で、「若手研究者のための熱利用・環境技術ワークショップ」を開催しました。

 本ワークショップは、機械工学と化学工学の両研究分野を中心に、若手研究者と学生が分野の垣根を超えて交流することを目的として開催しており、今回で第3 回目です。今回は、新規化学蓄熱剤の開発(京都大・畑田先生)と農業用デシカントシステム(BahauddinZakariya 大・スルタン先生)に関して最新の研究成果をご紹介頂いたほか、博士取得後のキャリアパス(タテホ化学工業・大塚様)に関して、学生向けにご講演いただきました。参加者は、学部学生・大学院生19 名および大学教員・社会人13 名(講師3 名を含む)の合計32 名でした。

 また、平成29 年8 月7 日(月)〜 10 日(木)に早稲田大学で開催された国際会議International Sorption Heat Pump Conference には、研究会メンバーの多くが実行委員として参加して運営に協力したほか、関連する研究成果を数多く発表しました。

 同会議には25 カ国から計213 名の参加者があり、盛大な会となりました。

 研究会への参加に興味をお持ちの方は、宮崎(tmiyazak@kyudai.jp)までご連絡ください。

環境・エネルギー媒体研究会

環境・エネルギー媒体研究会の立ち上げと活動報告

主査:粥川 洋
平産業技術総合研究所
計量標準総合センター

 発電プラント、冷凍空調機器やヒートポンプといったエネルギー機器、水素やバイオ燃料などのカーボンニュートラルな燃料、CO2 吸収をはじめとするガス・キャリアとして期待されるイオン液体やハイドレートなど、環境・エネルギー問題の解決に欠かせない流体の諸性質の解明は非常に重要性の高いテーマである。

 我が国では、機械工学ならびに化学工学分野においてこれらの研究は広く行われているが、以前に比べて専門性が増している一方で、対象となる流体は多岐にわたり、温度・圧力範囲や混合組成などの範囲も様々である。

 限られた人的・時間的リソースでこれらのニーズに応えるためには、専門性を突き詰めることもさることながら、実験的、解析的技術の共有や共通課題の抽出を進めていくことは不可欠であろう。

 このような目的のもと、第 4 技術分科会の委員を中心として昨年 8 月に本研究会を新たに立ち上げた。

 同 11月に、機械学会も協賛となっている日本熱物性シンポジウム(つくば)の開催とタイミングを合わせて、第 1回のワークショップ「環境・エネルギー問題解決に寄与する流体熱物性」を開催した。

 同シンポジウムの参加者を中心に大学研究者など 12名が参加し、研究紹介、ならびに実験・解析における技術課題や新しい研究テーマについて活発な討論が行われた。特に、熱関連など機械工学分野と、化学工学分野の研究者の間でかなり深い議論ができ、期待以上の成功であったと考える。

 次回以降の開催希望がほとんどであったことから、今後は年 2 回程度のペースでワークショップ・見学会を企画する予定である。

 また、今年 7月の環境工学総合シンポジウムにおいても、本研究会によるオーガナイズドセッションの企画を予定している。