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第104期部門長挨拶

実学としての材料力学、その価値を社会へ

第104期 部門長 中谷 祐二郎
株式会社東芝 総合研究所 マテリアルズ&フロンティア研究センター

この度、第104期(2026年度)材料力学部門の部門長を拝命いたしました。日頃より材料力学部門の活動にご理解とご協力をいただき、感謝申し上げます。本部門の舵取りという大役に身が引き締まる思いであると同時に、材料力学分野のさらなる発展に貢献できる機会を頂いたことを大変光栄に思います。島村副部門長をはじめ部門運営委員の皆さまと共に、部門をより活発で魅力あるものにしていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

材料力学部門では、2011年度より学術界と産業界(出身者を含む)から部門長を隔年(あるいは産業界からは3年に1回)で選出する運営が行われてきました。これは、学術界の研究成果と産業界の技術開発との関係強化を目的とした試みであり、私は産業界出身として8代目にあたります。本部門は学術界・産業界ほぼ半々で構成されており、その点においても、産学の連携強化は積極的に推進されるべき重要な取り組みであると感じております。

さて、私には材料力学に関する忘れられない言葉があります。それは、「材料力学はサイエンスではない。ものづくりのための実学である。」という言葉です。この言葉に触れた際、産業界における材料力学の重要性を深く実感するとともに、産学連携の必要性を再認識いたしました。この言葉は、1998年度材料力学部門長を務められた白鳥先生がニュースレターの中で述べられたものです。産業界に身を置く私にとって身に沁みる、大切にしてきた言葉であります。

近年の材料力学研究が「ものづくりのための実学」という方向性にどの程度沿っているかについては、過去10年の機械工学年鑑・材料力学部門の記事からもその一端を窺うことができます。実働負荷環境下における劣化現象と寿命評価技術、自動車・輸送機器分野でのマルチマテリアル化、さらにはIoT、ロボティクス、医療、インフラ分野との連携が期待される材料・構造に関する研究などが取り上げられており、産業応用や社会実装を意識した活動が進められていることが分かります。一方で、これらの材料力学の研究成果が実際のものづくりの現場でどのように活かされているのかについては、産学間でさらなる議論と深掘りが必要であるとも考えております。本年度の部門活動が、その一助となればと考えています。

産学の活動を有機的に結びつける枠組みの一つとして、技術ロードマップがあります。日本機械学会では技術ロードマップ委員会が、「産学連携を強化し、期待される将来の社会像とそれを実現する技術」に関する情報発信を行ってきました。材料力学部門においても、2007年度に部門独自の技術ロードマップを作成し、2015年度には改訂を行っています。今般、AI・デジタル化の急速な進展なども踏まえ、本年度の重要課題の一つとして材料力学部門技術ロードマップの整備に取り組みたいと考えています。材料力学研究成果とものづくり現場での応用との関係をより明確にすること、あわせて、先人の取り組みを次世代へ継承していく観点から、産学の若手研究者を中心に活動計画の検討をお願いしています。

本年度、部門としてもう一つ注力したい取り組みが、人と人、技術と技術のつながり、特に分野融合を促進するコミュニケーションの活性化です。2025年度には、M&M2025材料力学カンファレンスにおいて宇宙工学部門との学会分野連携企画、年次大会では部門横断オーガナイズドセッションの充実など、部門活性化につながる一年となりました。さらに、計算力学部門と合同で開催されたM&M・CMD若手シンポジウム2025は、材料力学分野の若手研究者の裾野を広げる有意義な機会となりました。

本年度は、9月23日から26日に大阪大学豊中キャンパスにおいて、M&M2026 / M&P2026講演会を機械材料・材料加工部門とのコロケーション形式で開催いたします。実行委員長の垂水竜一先生をはじめとする実行委員会により、合同オーガナイズドセッション企画、特別講演、企業展示、合同懇親会の実施が予定されており、部門間交流の一層の促進が期待されます。材料力学部門では、M&M材料力学カンファレンスに加え、APCFSやATEMなどの国際会議、分科会・研究会活動を通じて、人と人、技術と技術のつながりの場を数多く設けています。部門会員の皆様におかれましては、是非参画いただき、交流を深めていただきたいと思います。運営委員会では、2027年度のM&M/M&Pコロケーション開催や若手シンポジウム、ATEM2027に向けた準備も進めていきます。

これらの取り組みが部門の活性化に寄与することを期待しています。同時に、部門会員の皆様のご支援・ご協力も不可欠です。論文集への投稿、講演会・講習会への参加などは部門活動の活性化を支える大きな力です。特に、中堅・若手の皆様の参加は重要であり、これは次世代の研究活動活性化の源泉です。副部門長の島村佳伸先生、幹事の小川雅先生とともに、運営委員、各委員会・研究会の先生方、部門会員の皆様のご協力をいただきながら取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

第104期副部門長挨拶

材料力学部門のさらなる活性化にむけて

第104期 副部門長 島村 佳伸
静岡大学 工学部 機械工学科

この度、第104期(2026年度)の材料力学部門 副部門長を拝命いたしました。まずは、日頃より材料力学部門の活動にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。中谷部門長をはじめ部門運営委員の皆様と力を合わせ、部門のさらなる活性化に貢献してまいりたいと存じます。

さて、材料力学部門のポリシーステイトメント(全文は部門WEBページに掲載されております)にあるように、材料力学部門は2023年度から2025年度までの3年間、材料力学に関する研究活動および技術開発の母体として、安全性と信頼性の確保という社会の要請に応えることを目的に、部門間交流、産業界との連携、国際連携活動、若手技術者・研究者の育成を推進してまいりました。歴代の部門長をはじめとする部門運営委員ならびに部門所属会員の皆様のご尽力により、部門間交流においては、材料力学カンファレンスの機械材料・材料加工部門とのコロケーション開催が2023年度に始まったことは特筆すべき事項です。さらに、若手シンポジウムについても、同じく2023年度から計算力学部門との共同開催となるなど、大きな進展が見られます。産業界との連携においても、材料力学カンファレンスでは産業界主体のオーガナイズドセッションが活発に企画・実施されていることや、複数の部門分科会・研究会が継続的に活動していることは、材料力学部門が産学交流のハブとして機能している一例と考えております。また、2023年度のATEMおよび若手シンポジウム、2024年度のAPCFS、2025年度の若手シンポジウムの開催など、国際連携活動および若手育成に関する取り組みも順調に進められております。このように、この3年間、材料力学部門は部門活動の幅を着実に広げてまいりました。

副部門長としては、この流れを止めることなく、次世代へ確実につなげていくことが使命であると考えております。材料力学が機械工学の基盤であることは言うまでもなく、情報技術がいかに発展しようとも、ものづくりの礎である材料力学の価値が損なわれることはありません。材料力学部門のさらなる発展には、部門所属会員の皆様のご支援とご協力が不可欠です。部門主催の講演会や講習会へのご参加はもとより、講演会での新規オーガナイズドセッションや新たな講習会企画のご提案、分科会・研究会活動への参画など、さまざまな形で部門活動に関わっていただけましたら幸いです。また、私自身の役割としては、中谷部門長の補佐はもちろんのこと、副部門長として現場の声を部門運営に反映させる橋渡し役となれるよう努めてまいりますので、今期も何とぞよろしくお願い申し上げます。 この度、第103期(2025年度)の材料力学部門副部門長を拝命いたしました。日頃より本部門の活動にご理解とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。植松部門長をはじめ本部門運営委員の皆さまと共に、部門の活性化と発展に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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