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材料力学部門ポリシーステートメント

第92期部門長 吉川暢宏(東京大学)

1.部門活動概要

  1. 活動目的
  2. 材料力学は機械工学の要となる基礎学術の一つであり,機械構造物の「設計」は強度評価の礎に成り立つことは論を待たない.本部門は,機器やプラントの「安全・安心」を保証するための「健全性評価」および「維持管理」に関する学術的研究活動や先端的技術開発の母体となり,日本の産業の発展そしてグローバル化社会における人類の幸福に寄与することを目的としている.

  3. 研究対象
  4. 日本の産業を支える輸送機器やエネルギー機器の設計問題への貢献に加え,近年では,ナノ・マイクロ構造体の極小機械や宇宙といった極限環境下での構造物,あるいは生体を対象としたバイオメカニクスといった様々な分野へと研究開発の対象を拡げるとともに,自らはマルチスケールやマルチフィジクスといった統合的な観点からの学問の体系化を推し進めている.


2.学術・技術の普及と発展活動
(当該学術普及,独自の学術成果公表,学術育成・支援活動の実績,新学術誌での貢献,英文Journalの展開などの目標)

  1. M&M材料力学カンファレンス
  2. 毎年開催される講演会であり,本部門の活動を集約し,活動の方向性を議論する機会を設定する.産業界からの課題を吸い上げ,大学を中心とする研究機関のシーズとのマッチングも図る.過去5年間の平均で,参加者数510名,講演件数380件であるが,今後5年間の平均で,参加者数550名,講演件数400件を数値目標とする.また,2010年度より開始した技術士会との共同企画も引き続き継続する.

  3. 論文集
  4. 機械材料・材料加工部門(M&P部門)を中心とする連携により,それぞれの部門が開催する講演会,年次大会ジョイントオーガナイズドセッション,講習会などを通じて,日本機械学会論文集(和文)のSMMカテゴリーとして10〜15論文/号を目標とする当該領域の学術的情報発信を継続的に行う.また,それぞれの部門が主催(共催)する国際会議関連記事の特集号の企画・発刊などにより(SMMカテゴリーとして1号/年程度),機械学会英文論文集(MEJ) の定常的投稿数の確保を目指す.あわせて,関連特集記事のreview論文集(MER)への投稿執筆を勧誘・推薦し(SMMカテゴリーとして2〜4論文/年程度),国際的レビュー誌としての同論文集の地位確立と充実を目指す.一方,Mechanical Engineering Letters (MEL) 論文集については,発刊の主旨に力点をおいた論文編集体勢の周知と充実をはかる.

  5. 研究会および研究分科会
  6. 学術の深化を目標とする研究会と,産業界との協働による応用展開を志向する研究分科会は,部門活動を社会に向けて発信する重要な活動である.「マルチフィジックスの実験/計算技術」,「形状記憶材料」,「高圧水素材料」など,時宜を得た課題設定を行ってきたが,今後も社会の要請に応えるべく,新たな研究会および研究分科会の設置を積極的に進める.


3.対外的部門活動
(公益事業活動,国際交流活動,関連学協会・他部門との連携活動,社会貢献,地域・支部との共同事業などの目標)

  1. 講習会
  2. 「よく分かる材料力学」,「よく分かる破壊力学・弾性力学」,「よく分かる粘弾性力学」の3件のよくわかるシリーズと「有限要素法による構造強度設計入門」の,合計4件の講習会を毎年開催している.継続して実施し,広く受講者を求め基礎学術の普及に努める.

  3. 国際会議主催
  4. 「実験力学先端技術国際会議(ATEM)」,「材料の強度と破壊に関する国際会議(APCFS-SIF)」を主催している.「電子パッケージに関する環太平洋国際会議(InterPACK)」,「Asian Conference on Mechanics of Functional Materials and Structures (ACMFMS)」などの国際会議の企画および実施を支援している.これら国際会議を通じた部門の国際的地位向上の努力を今後も継続する.

  5. 年次大会企画
  6. OS企画のみならず,2014年度年次大会で行った「高圧水素」関連の市民フォーラム等の特別行事企画を他部門と共同で積極的に提案する.

  7. 技術士会との交流
  8. M&M材料力学カンファレンスにおいては,毎回開催地域に根ざした交流を企画している.2014年度に福島大学で開催のカンファレンスにおいては,「震災に対する安全・安心を目指して」と題した企画を行った.開催地域の状況を鑑みて部門の研究資産を最大限活用できる企画を継続して行っていく.

  9. 関連学協会との連携
  10. 機械学会,建築学会,土木学会,材料学会が幹事持ち回りで実施する「構造物の安全性・信頼性に関する国内シンポジウム」については,機械学会を代表して実行委員長あるいは実行委員を選任している.機械学会,建築学会,土木学会が輪番で担当する「理論応用力学講演会&シンポジウム」については計算力学部門,流体工学部門,熱工学部門,機械力学・計測制御部門と分担して運営に協力している.機械学会として輪番で幹事を担当する「安全工学シンポジウム」においては環境工学部門,産業・化学機械と安全部門とともに運営を支える役割を担っている.機械学会が幹事学会のひとつとなっている「材料工学連合講演会」には機械学会を代表して運営委員を派遣している.航空宇宙学会主催の「構造強度に関する講演会」にも運営委員を派遣している.以上の関連学協会との連携を今後も継続する.

  11. 基準・規格
  12. 本学会規格委員会に委員を派遣し日本機械学会基準策定への貢献を通じて部門活動の成果を積極的に社会に還元している.これらの取り組みを継続して行う.


4.部門活性化活動
(会員増強,運営組織・体制の健全化活動,将来戦略,新領域開拓活動などの目標)

  1. 表彰
  2. 日本機械学会材料力学部門の活性化と材料力学分野における研究・開発の発展を図るため,日本機械学会材料力学部門賞を設け「功績賞」「業績賞」「貢献賞」を授与している.また,講演会等の集会事業主催者の選考に基づき「優秀講演表彰」「優秀企画表彰」「国際交流表彰」「優秀技術表彰」の部門一般表彰を行っている.これら表彰事業を継続して行う.

  3. 若手研究者の育成
  4. 35歳以下の若手を対象とした合宿形式のシンポジウムを定期的に実施している.2010年には米国にて現地研究者との交流も兼ねたシンポジウムを行った.国内外での開催を継続して進める.

  5. 情報発信
  6. 部門のホームページを活用して,研究分科会や研究会の活動状況,部門ニュースレターなどの情報を発信し,部門活動の活性化に努める.


5.総括

材料力学部門のポリシーとして,下記項目の強化・推進を図る.

  1. 基礎学術の深化と普及
  2. 実用的課題の抽出と解決策の提示
  3. 国内外での地位向上とリーダーの育成

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