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若手優秀講演フェロー賞を受賞して

鈴木 愼弥

 この度は、2010年度機械学会年次大会にて発表させていただきました「巻取りロールの非定常熱応力解析と実験検証」に対して、日本機械学会IIP部門フェロー賞を頂き大変光栄に思っております。関係者の皆様に深くお礼申しあげます。このような賞を受賞することができたのも、ひとえに指導教員である橋本巨教授の的確なご指導と、有益な助言を下さった先生方、共に研究を行った仲間の協力の賜物であると確信しております。

 受賞の対象となりました研究は、ウェブ製造工程の巻取り工程において、巻取りロールに生じる損傷発生を未然に防止するための解析手法の確立を目指したものです。

 巻取りロールは巻取り中とは異なる温度で保管されることが多く、保管時の温度や期間が不適切であると巻取り不良が発生します。このような不具合を未然に防止するためには、温度変化に伴うロール内部の応力状態の変動を適切に予測する必要があります。本研究では、ロール内温度分布の経時変化を考慮した熱応力解析による内部応力の理論予測モデルを提示し、検証実験からその有効性を示しました。

  私は現在、輸送機器メーカーに就職し、設備設計業務に携わっております。学生時代に研究を行った分野とは少し離れてはいますが、研究を通して培った物事に対する考え方や取り組む姿勢を活かし、業務を通じて少しでも社会に貢献できるよう努めて参りたいと存じます。

 最後になりましたが、本研究を進めるにあたり熱心にかつ懇切丁寧にご指導して頂きました橋本教授をはじめ、共に研究した仲間と関係者の皆様にこの場を借りて心より感謝とお礼を申し上げます。

Last Modified at 2011/11/25