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2023年度部門表彰者の声:優秀講演フェロー賞

九州工業大学
石本 ひかる

この度は,日本機械学会2023年度年次大会において発表致しました「脳卒中上肢リハビリテーション支援センサブロックシステムの開発」に対し,日本機械学会若手優秀講演フェロー賞を頂き大変光栄に存じます.本研究を進めるにあたり,ご協力いただきました関係書の皆様に深く御礼申し上げます.

 受賞いたしました研究では,脳卒中患者の社会復帰を支援するため,脳卒中の上肢リハビリの一環である到達把持動作の定量的な評価を可能とするセンサブロックシステムの開発を行っております.センサブロックは,LED・時間計測機能・無線通信機能・各種センサを搭載し,自由な空間位置設定や1/1000秒での測定が可能です.このセンサブロックを用いてセンサブロックを置く位置ごとに到達把持動作にかかる時間を測定することで,動作に多く時間がかかってしまう特定の空間を定量的に示すことができます.また,複数の測定機器での同時測定を可能とするため,カルマンフィルタを用いた測定開始タイミングの同期システムを開発しました.本システムで得られた結果が,リハビリ治療の判断材料となることや,患者の回復過程を可視化しモチベーションアップにつながることを期待しています.

 本年度で九州工業大学を卒業し,本研究から離れて社会に出て働くこととなりますが,この度の受賞を励みにこれからも精進していく所存です.最後になりましたが,日本機械学会の益々の発展を祈念し,受賞の挨拶とさせていただきます.


図1 センサブロック


図2 測定の様子


図3 センサブロックを用いた到達把持動作の評価方法


図4 カルマンフィルタを用いた同期システム図

Last Modified at 2024/4/22