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機械工学年鑑2025

14.機素潤滑設計

14.1 機械要素

14.1.1 伝動

国内会議における研究発表は,本会の関連では,機素潤滑設計部門講演会(MDT2024,2024年4月,別府)にて基調講演1件のほか13件の講演発表が行われた.また,2024年度年次大会(2024年9月,愛媛)のOS「伝動装置の基礎と応用」にて15件の講演発表が行われた.

以下,歯車技術分野の主だった論文を列挙する.最初に歯車加工法について述べる.まず,高速度ホブ加工を行った歯車について歯の表面からの深さと硬度の関係及び表面付近の材料結晶構造とひずみ分布より歯車の表面特性に及ぼす切削速度の影響を調査した研究(1),ハーモニックドライブギヤのホブ加工精度を工作機械の各運動軸の精度から議論し試験歯車の加工を通して検証した研究(2),スパイラルベベルギヤの成形加工において切削力が均等になる加工法を提案し試験歯車を加工して検証した研究(3),鼓形ウォームギヤホブのすくい角の絶対値を小さくするための加工機パラメータの影響についてシミュレートした研究(4),光造形方式3Dプリンタによるサブミリスケール歯車の製作についての研究(5),ジャイロバレル研磨による歯形方向の加工速度分布の偏りを改善できる加工条件を検討した研究(6),射出成型歯車の歯すじ偏差を測定してネットワークを構成し歯すじ偏差間の相関係数の差異について評価を行った研究(7),単一工具で異なる歯形のスカイビング加工ができるCAMアルゴリズムを提案し試験歯車を加工して検証した研究(8)などが報告された.

歯車装置の振動については,平歯車ポンプの歯面修整の有無による騒音の変化を調査した研究(9)が報告された.

歯車の設計に関しては,まず,任意ラック歯形によって創成される歯形を法線極座標を用いて導出することと干渉判定についての研究(10),任意歯形のピニオンカッタにより創成される内歯車歯形を求めトロコイド干渉を判定した研究(11),および歯車を任意歯形のピニオンカッタによって創成する際のトリミングを判定する手法の研究(12)という一連の研究においては,法線極座標を歯車の理論に展開することによる大きな可能性を示した.また,円筒インボリュート歯車とかみ合うフェースギヤ歯面をかみ合い作用線を用いて導出する研究(13),フェースギヤのかみ合い作用線での断面におけるかみ合いから実効的なかみ合い率を議論した研究(14),ヘリカルインボリュート円筒歯車と任意の軸交差角でかみ合う傘状歯車の歯面形状の導出についての研究(15)では,かみ合い作用線を用いて歯形を議論している.さらに,ウォームギヤ対においてウォーム軸を直交軸から傾け歯面接触解析を行いシミュレーションと実験によって伝達効率と荷重容量を調査した研究(16),サイクロイドピンギヤの耐荷重性能についてGAを用いて最適設計し計算シミュレーション結果を示した研究(17),ハーモニックドライブRV減速機についてシミュレーションと実験によってリターン誤差を調査した研究(18),サイクロイドベベルギヤにおいて創成ピニオンカッタの半径と歯先形状のみを修正し組立誤差を吸収する設計についての研究(19),Receptance Operator Procedure(ROP)を適用した遊星歯車の動荷重解析およびかみ合い干渉について数値解析した研究(20),スパイラルベベルギヤの修正歯面を与えてそれを実現する工作機械の設定値を定めシミュレーションで確認した研究(21),非円形フェースギヤをラック形回転工具で創成する設計製作法を提案しシミュレーションで確認した研究(22),弾性体の変形を用いたソフトギヤについての設計パラメータの最適化と非線形モデリング手法の開発(23),波動歯車装置の歯車歯形を創成法によって求め3D接触解析モデリングおよび波動歯車装置の強度解析を実施するソフトの開発についての研究(24),三ローブ波動歯車装置の設計および強度解析を実施するソフトの開発についての研究(25),不思議遊星歯車装置の設計と歯面接触面圧分布を求めるソフトの開発についての研究(26),小歯数の非交換性サイクロイド歯車とインボリュート・サイクロイド合成歯車と修正サイクロイド歯車および非対称インボリュート歯車を設計・製作し運転性能を検討した研究(27),フェースギヤを用いた釣り具リールの振動波形からリール巻き心地を推定する研究(28),トロイダルウォームギヤホブで歯切りされた複鼓形ウォームギヤの歯面を厳密に求めて工具諸元が歯面に及ぼす影響をシミュレーションで確認した研究(29),円筒歯車と傘歯車について歯元を創成する工具の先端を楕円で表しその創成運動から歯元歯形を求め数値計算で検証した研究(30)などが報告された.

歯車の強度に関しては,歯車の耐スカッフィング強度予測式に油膜厚さの影響を導入して検証した研究(31),非円形歯車の歯面損傷と機械学習を用いた損傷診断についての研究(32),流体潤滑領域の歯面摩擦係数を実験により求める研究(33),浸炭焼き入れ処理とガス軟窒化処理が耐ピッチング性に与える影響を転がり疲労摩擦試験で調査した研究(34),E-Axle用潤滑油下において転がりすべり条件の接触回数を変化させた疲労試験を三円筒摩擦試験機にて実施した研究(35),遊星歯車装置のかみ合い剛性および構成要素に作用する荷重を求めるソフトの開発についての研究(36),りん青銅製微小ねじ歯車について加速度耐久試験を実施しモジュールの違いによる損傷形態と負荷特性を検討した研究(37)などが報告された.平歯車の歯面粗さと摩耗の進行についての研究(38)では,歯面粗さの異なる試験歯車を同一条件下で運転し,摩耗による歯形の変化を測定して摩耗深さを求め,歯面粗さの違いによる摩耗特性の違いについて,同時かみ合い歯数の変化する点に着目し,粗さと摩耗の関係を論理的に説明された.また,チタン製歯車の表面に施した銀めっきの長寿命化に影響する因子を実験的に検証した研究(39)などが報告された.

計測技術に関しては,P(VDF-TrFE)インクを用いた簡易圧電式加速度センサーの製作法(40),ハイポイドギヤを駆動させ高速度ビデオカメラ型サーモグラフィを用いて歯当たりおよびかみ合い振動を測定した研究(41)が報告された.

プラスチック歯車に関しては,射出成形POM歯車の疲労強度に及ぼすウェルドラインの影響を調査した研究(42),負荷時における歯のたわみを考慮したかみ合い率を導入してプラスチック歯車の歯元応力を評価する研究(43)が報告された.

以上に加えて歯車以外では,変動負荷が作用するローラー式遊星減速機の動力および回転運動伝達特性をシミュレーションと実験で検証した研究(44),ブシュチェーンのピンとブシュ間に発生する摩耗に及ぼす潤滑油の動粘度の影響を評価した研究(45),ボールキャスターにおけるボールの挙動を計算および実験で解析した研究(46),高速回転に対応した遊星ローラ式トラクションドライブ減速機の設計・開発(47)について報告された.

〔大町 竜哉 山形大学〕

参考文献
  1. 上田優希,櫻井則之,高木達朗,石津和幸,閻紀旺,高速ホブ加工における歯車表面の機械的特性の変化,日本機械学会論文集, Vol. 90, No. 930(2024), DOI:10.1299/transjsme.23-00294.
  2. Qiushi HU and Heng LI, Research on hobbing accuracy of flexspline tooth profile of harmonic drive, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.2 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0008.
  3. Zhen WANG, Chuang JIANG, Bingyang WEI, Yongqiang WANG and Bo ZHANG, Study on cutting force calculation and optimization strategy of machining spiral bevel gear by using forming method, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.2 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0013.
  4. Kang ZHAO, Jie YANG, Yupeng LI, Bing TENG and Ning DING, Design method and parameter optimization of small angle rake face of hourglass worm gear hob, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.3 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0029.
  5. 板倉徹,真下智昭,3Dプリンタによるサブミリスケール歯車の試作と評価,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C1-4.
  6. 橋本洋平,橋本創汰,小谷野智広,山口貢,古本達明,ジャイロバレル研磨による歯車研磨における加工速度分布に関する検討,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C2-2.
  7. 瀬尾祐一郎,射場大輔,LOW JING CHONG,山﨑大輔,歯たけ方向に異なる位置で測定した歯すじ偏差曲線から構成される歯面偏差ネットワーク,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C2-5.
  8. Hiroki YONEZAWA, Jun’ichi KANEKO, Takeyuki ABE and Akihiro NAKAZATO, Advanced tooth profile roughing system(Innovating gear skiving with diamond-shaped edge tools), Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.7 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0090.
  9. 瀬山夏彦,田村恵万,真志取秀人,歯形修整形状と平歯車ポンプの騒音特性の関係,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C1-5.
  10. Yuya MURAYAMA, Satoshi KISHI, Nobuhiko HENMI and Hiroshi YAMAZAKI, Analysis of arbitrary tooth profiles of cylindrical gears using normal polar coordinates(Application to the generation of a gear tooth profile by a given tooth profile of rack cutter and its interference problem), Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.1 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0004.
  11. 村山裕哉,岸佐年,辺見信彦,山﨑宏,法線極座標を用いた円筒歯車の任意歯形の解析法(ピニオンカッタの歯形を与えて被削内歯車の歯形を求める場合とトロコイド干渉問題への適用),日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C2-6.
  12. 村山裕哉,岸佐年,辺見信彦,山﨑宏,法線極座標を用いた円筒歯車の任意歯形の解析法(ピニオンカッタの歯形を与えて被削内歯車の歯形を求める場合とトリミング問題への適用),日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-01.
  13. Noritsugu MAEDA, Research on simplification of face gear tooth surface design, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.1 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0006.
  14. 前田憲次,フェースギヤのかみ合い率に関する一考察,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C2-4.
  15. 前田憲次,インボリュート歯車に共役な傘状歯車の研究,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-11.
  16. Zhenglin YANG, Yonghong CHEN, Jin GAO, Wenjun LUO and Bingkui CHEN, Meshing performance investigations on oblique worm drive, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.2 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0007.
  17. Song GAO, Yueming ZHANG, Shuting JI, Yiwan LI and Wentai LI, Multi-objective optimized design for modified cycloid-pin gear drive mechanism based on load-bearing capacity, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.2 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0015.
  18. Huiliang WANG, Xuyan ZHANG, Kai FANG, Yunfei KOU and Zhijie ZHANG, Return error simulation analysis and experimental study for RV reducer with ADAMS, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.2 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0023.
  19. Shaowu NIE, Jinyu CHEN and Zhengyang HAN, Tooth surface mismatch design of cycloidal bevel gear based on two directions modification of pinion cutter, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.2 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0024.
  20. 小島昌一,多段歯車装置の歯車の動荷重とかみ合い段間の干渉,日本機械学会論文集, Vol. 90, No. 931(2024), DOI:10.1299/transjsme.23-00312.
  21. Wenjun HE, Chaosheng SONG, Siyuan LIU, Cheng XUE and Hongtao DONG, Targeted tooth surface predesign and machine-tool settings identification methodology of spiral bevel gear considering ease-off, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.5 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0059.
  22. Dawei LIU, Xinyu ZHOU, Xiangdong YANG and Liang SHI, Generating processing method and tooth surface deviation characteristics of non-circular face gear based on disk cutter, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.5 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0070.
  23. 大澤啓介,段凱文,上田昭夫,田中英一郎,ソフトギヤの設計とモデル化,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C2-3.
  24. 坂井情,李樹庭,波動歯車装置の設計及び強度解析に関する研究,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-03.
  25. 髙橋光,李樹庭,三ローブ波動歯車装置の設計及び強度解析,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-04.
  26. 田辺倫,李樹庭,不思議遊星歯車装置の設計ソフト開発及び強度解析,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-05.
  27. 佐藤圭,池条清隆,特殊歯形を用いた小歯数歯車の設計および運転性能,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-12.
  28. 井上徹夫,黒河周平,のこぎり波を有するかみ合い伝達誤差波形に着目したリール巻き心地推定精度向上の研究,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-13.
  29. Xiang MA, Chengjie RUI, Xiaoshuai ZHAO and Zeyi JIA, Hobbing mechanism of worm gear tooth surface with wave edges of double enveloping toroidal worm gearing, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, 18, No.6 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0078.
  30. Mahmut Cüneyt FETVACI and Berat Gürcan ŞENTÜRK, Investigation of rack cutter geometry and trochoid curves at transverse section in gear manufacturing simulation, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, 18, No.8 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0098.
  31. 加藤潤也,本宮潤一,小出 隆夫,歯面テクスチャの方向性がスカッフィングに及ぼす影響(研削品と小軸角ホーニング品),日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C1-1.
  32. 山中仁,機械学習を用いた非円形歯車歯面の損傷診断,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C1-2.
  33. 青田玲,柏野豪久,鈴木健暉,森川邦彦,松本將,成田幸仁,歯車試験による混合潤滑領域での歯面摩擦係数の評価,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C1-3.
  34. 門前颯人,國井卓人,大橋遼太郎,吉岡海人,佐藤魁星,佐々木信也,E-axle潤滑油下における歯車鋼の耐ピッチング性に及ぼす熱処理法の影響,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1A2-1.
  35. 吉岡海人,門前颯人,大橋遼太郎,國井卓人,佐藤魁星,佐々木信也,E-Axle用潤滑油下におけるギア鋼のマイクロピッチング発生メカニズムの調査,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1A2-2.
  36. 大谷将貴,李樹庭,遊星歯車装置の強度とねじり剛性の理論解析に関する研究,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-02.
  37. 塚本匠,髙橋美喜男,板垣貴喜,前田慶次,微小ねじ歯車の負荷特性に関する基礎研究(りん青銅製歯車における歯車諸元の影響),日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-07.
  38. 瀬山夏彦,平歯車の歯面粗さと摩耗の進行との関係,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-09.
  39. 水島康寿,東﨑康嘉, 田浦裕生,チタン合金歯車の下地加工履歴が銀めっき寿命に与える影響に関する研究,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-14.
  40. 胡家遥,射場大輔,藤田直也,西川石英,石井未桜,鍋田光希,酒井遊,歯車振動検知用簡易加速度センサーの製作方法,日本機械学会第23回機素潤滑設計部門講演会講演論文集(2024),1C2-1.
  41. 中川正夫,廣垣俊樹,青山栄一,作田浩輝,松井翔太,3枚歯ピニオンのハイレシオハイポイドギヤのサーモグラフィ連写合成画像に基づく歯当たり領域抽出およびかみ合い振動の基礎的研究, Vol. 90, No. 939(2024), DOI:10.1299/transjsme.23-00167.
  42. 瀬尾祐一郎,LOW Jing Chong,高橋駿太,射場大輔,山下直輝,村上隆則,POM製歯車のウェルドライン近傍の形状偏差が疲労強度に与える影響,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-06.
  43. Ichiro MORIWAKI, Akio UEDA and Takao KOIDE, Tooth-root-stress evaluation for plastic gears considering effect of contact ratio under load, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.8 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0101.
  44. Chengyao LI, Guangjian WANG, Yujiang JIANG and Hongzhou SONG, A novel traction reducer: analysis and verification, Bulletin of the JSME, Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing, Vol.18, No.2 (2024), DOI: 10.1299/jamdsm.2024jamdsm0017.
  45. 庄司陸翔,板垣貴喜,高橋美喜男,ブシュチェーンの摩耗に関する基礎研究,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-08.
  46. 山本建,坂根敦,花村志磨,ボールキャスターの挙動解析と性能向上,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-10.
  47. 井上裕貴,東﨑康嘉,田浦裕生,脇所晋也,高速回転に対応した遊星ローラ式トラクションドライブ減速機の開発に関する研究,日本機械学会2024年次大会講演論文集(2024),S111-15.

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14.1.2 ねじ,軸受,案内,シール

2024年度年次大会講演会では,締結ねじ関連の発表が9件,送りねじ関連の発表が1件,軸受関連の発表が1件,案内関連の発表が1件あった.第23回機素潤滑設計部門講演会では,ねじ関連の発表が2件,軸受関連の発表が7件,案内関連の発表が2件あった.

14.1.2.1 ねじ

締結ねじでは,ボルト締結継手の有限要素解析に関する研究(1),散水環境下でのアルミニウム合金製ボルトの応力腐食割れに関する研究(2),同一スレッドミルを用いた呼び径違いのねじ加工に関する研究(3)などがあった.

送りねじに関する研究としては,極小径送りねじの製作方法に関する研究(4),中空の軽量ボールねじの製作方法に関する研究(5),ボールねじのねじ溝形状の寿命への影響に関する研究(6) などがあった.

14.1.2.2 軸受

滑り軸受に関する研究としては,しゅう動面にディンプルを施した軸受の油膜のキャビテーション圧力に関する研究(7)などがあった.

転がり軸受に関する研究としては,小型玉軸受の回転トルクへのグリースの影響に関する研究(8)-(10),軽荷重かつ高回転で使用される転がり軸受の潤滑不良に関する研究(11),軸受の同軸度への溶接変形の影響に関する研究(12)などがあった.

14.1.2.3 案内

案内に関する研究としては,磁気浮上支持における自己平衡性に関する研究(13)などがあった.

〔岡田 学 長野工業高等専門学校〕

参考文献
  1. 上田亮,吉村侯泰,馬場輝明,中村英之,川崎健, 福元康平,榊間大輝,泉聡志, 日本機械学会論文集, Vol. 90, No. 936 (2024), DOI: 10.1299/transjsme.24-00049.
  2. Masaki WATANABE and Shinya MATSUDA, Analysis of peculiar failure of 7050 aluminum bolts used in water-sprinkled environment, Mechanical Engineering Journal Vol.11, No.5(2024), DOI: 10.1299/mej.24-00203.
  3. 松井翔太, 松野下純, 尾崎信利, 廣垣俊樹, 青山栄一, ヘリカル補間運動の公転半径の変化による同一スレッドミルを用いた呼び径違いのねじ加工に関する考察, 精密工学会誌, Vol.90, No.7(2024), pp.579-586.
  4. 原田孝, 八瀬快人, 極小径長リードミニチュア差動ねじ機構の開発, 日本機械学会論文集, Vol. 90, No. 931 (2024), DOI: 10.1299/transjsme.23-00302.
  5. 鈴木秀忠, 吉田一也, 高橋徹, 新部純三, スウェージング加工による軽量精密ボールねじ軸の開発, 日本機械学会論文集, Vol. 90, No. 932 (2024), DOI: 10.1299/transjsme.23-00275.
  6. 野口昭治, 濱田喜, 高橋徹, 非対称ねじ溝形状を有するボールねじの開発(第2報,ボールねじの耐圧痕性と寿命の評価), 設計工学, Vol.59, No.12(2024), pp.609-618.
  7. 三和怜央, 石井亮太, 宮永宜典, 辻森淳, 富岡淳, ディンプルを有するシール型スラスト軸受におけるキャビテーション圧力の推定, 設計工学, Vol.59, No.4(2024), pp.169-182.
  8. 野口昭治, 東正浩, 堀田智哉, グリース潤滑された小型玉軸受のトルク特性に関する研究(小径玉軸受608のトルク現状調査), 設計工学, Vol.59, No.6(2024), pp.275-286.
  9. 東正浩, 野口昭治, 堀田智哉, 小形玉軸受 6204 のトルクに及ぼす初期グリース封入状態の影響, 設計工学, Vol.59, No.11(2024), pp.539-550.
  10. 東正浩, 野口昭治, 堀田智哉, グリース潤滑された小型玉軸受のトルク特性に関する研究(小径玉軸受608のトルクにおける測定時間の影響), 設計工学, Vol.59, No.12(2024), pp.619-630.
  11. 鈴木大輔, 高橋研, 鉄道車両の駆動モータに使用される円筒ころ軸受の潤滑寿命(軸受温度,加振加速度およびグリース量の影響), 日本機械学会論文集, Vol. 90, No. 935 (2024), DOI: 10.1299/transjsme.24-00074.
  12. 野﨑務, 幸野雄, スクロール圧縮機軸受の同軸度への溶接変形の影響, 設計工学, Vol.59, No.2(2024), pp.87-96.
  13. 古林拓真, 水野毅, 髙﨑正也, 石野裕二, 磁界共振結合を用いた交流磁気浮上における直流磁気支持機構の導入, 日本機械学会論文集, Vol. 90, No. 937 (2024), DOI: 10.1299/transjsme.24-00096.

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14.2 アクチュエータ・センサ

当技術委員会では,アクチュエータ・制御・機構およびセンサ・計測・メトロロジーに関連する産業分野・学術分野への更なる貢献と研究開発活動,学会活動の拡充を図るために,2025年度より『アクチュエータ・センサシステム技術企画委員会』と名称変更をすることとした。1990年に「機能要素技術企画委員会」として発足して以来,アクチュエータおよびセンサに関する研究開発および活動を活発に実施してきたが,これからもさらに活発に活動し日本の学術界・産業界に貢献していく所存である。

日本機械学会2024年度年次大会1(2024年9月8日(日)~11日(水),愛媛大学・城北キャンパス)では,機素潤滑設計部門とロボティクス・メカトロニクス部門のジョイントオーガナイズドセッション「次世代アクチュエータシステム」が企画された.本セッションでは3件の口頭発表と6件のポスター発表の計9件の講演が行われた.水圧モータ,マイクロデバイス,空気圧シリンダ,マニピュレータ,人工筋肉,パラレルメカニズム,スイッチトリラクタンスモータ,AFM(Atomic Force Microscope)などアクチュエータおよびセンサ技術に関する研究成果が報告された.また,同大会において,同じく機素潤滑設計部門とロボティクス・メカトロニクス部門の共同企画の基調講演として大阪工業大学 谷口浩成 教授により,「形状記憶合金が拓く新たな月面移動技術:小型跳躍探査ローバの研究開発」が行われた.形状記憶合金を用いた小型で跳躍型の新たな月面探査ローバの研究開発について説明がなされた.同大会の特別行事企画である先端技術フォーラムでは「テレプレゼンスロボットの研究開発最前線」が企画され4件の講演が行われた.「テレプレゼンスロボットChiCaRoによる新しい協同子育ての実現を目指して」,「ソーシャルテレプレゼンス技術の開発」,「テレプレゼンスロボットとXR・生成AIによるコンテンツ開発」,「テレプレゼンスアバターロボットで実現するTeleportation as a Service 2.0とは」の講演および幅広く充実した議論がなされた.

日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門主催のロボティクス・メカトロニクス講演会2024(2が,ライトキューブ宇都宮において2024年5月29日(水)~6月1日(土)に開催され,全体として1359件の発表が行われた.OS「アクチュエータの機構と制御」,OS「ソフトロボット学/フレキシブルロボット学」,OS「触覚と力覚」,OS「ナノ・マイクロ流体システム」,OS「ウェアラブルロボティクス」などを中心に多岐にわたってアクチュエータ技術に関する研究発表が行われた.

他の国内会議においても,ロボットやシステムなど様々な観点からアクチュエータに関する研究発表が行われている.第42回日本ロボット学会学術講演会3(2024年9月3日~6日,大阪工業大学・梅田キャンパス)や,第25回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会4(2024年12月18日~20日,アイーナ いわて県民情報交流センター)では,アクチュエータおよびセンサに関連する研究発表が多く見られた.

〔吉田 一朗 法政大学〕

参考文献
  1. 日本機械学会 2024年度年次大会, 一般社団法人日本機械学会https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/jsme2024 (参照日2025年3月26日)
  2. ロボティクス・メカトロニクス 講演会 2024 in Utsunomiya, 一般社団法人 日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門
    https://robomech.org/2024/ (参照日2025年3月26日)
  3. 第42回日本ロボット学会学術講演会, 一般社団法人日本ロボット学会
    https://ac.rsj-web.org/2024/ (参照日2025年3月26日)
  4. 第25回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会, 公益社団法人計測自動制御学会
    https://sice-si.org/si2024/ (参照日2025年3月26日)

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14.3 トライボロジー

2024年度に開催されたトライボロジーに関係する主要な国内会議は,日本機械学会が主催した年次大会(9月8日-11日 愛媛大学)(1)および日本トライボロジー学会が主催したトライボロジー会議 春 東京(5月27日-29日 国立オリンピック記念青少年総合センター)(2),トライボロジー会議 秋 名護(10月30日-11月1日 万国津梁館)(3)であった.トライボロジー会議 春 東京では,通常セッションに加えて1件のシンポジウムセッション「S1. トライボロジー技術へのAIの活用」が開かれ,総数約180件の講演が行われた.トライボロジー会議 秋 名護では通常セッションに加えて10件のシンポジウムセッションが開かれ,総数約330件の講演が行われた.シンポジウムのセッション名は「S1. ヤングトライボロジストシンポジウム」,「S2. カーボンニュートラルに挑む自動車のトライボロジー技術の最前線」,「S3. 電動車用潤滑油最前線-EV,HEV用潤滑油の現状と今後の展開-」,「S4. 工作機械におけるトライボロジー技術の応用」,「S5. 炭素系硬質薄膜の潤滑油中・真空中におけるトライボロジー特性」,「S6. 高分子材料のトライボロジー技術の最前線」,「S7. 5th Japan-Korea Tribology Symposium: Automotive Tribology」,「S8. 水素エネルギーとトライボロジー」,「S9. 転がり疲れ研究の最前線」,「S10. シールにおけるトライボロジー技術」であり,近年の技術トピックスをふんだんに盛り込んだ非常に活気のある会議となった.

〔平山 朋子 京都大学〕

参考文献
  1. 一般社団法人 日本機械学会
    https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/jsme2024(参照日2025年6月27日)
  2. 一般社団法人 日本トライボロジー学会
    https://www.tribology.jp/conference/tribology_conference/24tokyo/(参照日2025年6月27日)
  3. 一般社団法人 日本トライボロジー学会
    https://www.tribology.jp/conference/tribology_conference/24nago/(参照日2025年6月27日)

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