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部門長挨拶


第98期部門長 谷川 民生(産業技術総合研究所)

第98期ロボティクス・メカトロニクス部門長を務めさせていただくことになりました。会員の皆様、企画委員会、運営委員会の皆様のご協力を仰ぎながら、部門の活性化ならびにロボティクス・メカトロニクス技術による産業の発展に向けて貢献していく所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、毎年開催しております本部門主催のロボティクス・メカトロニクス講演会(ROBOMECH)は、昨年、広島市において、1,326件の発表と2,056名の方々の有料参加登録をいただき、盛大に開催することができました。参加、発表された方々、運営に携わられた方々に深くお礼申し上げます。今年も、2020年5月27日(水)〜30日(土)の日程で、「異分野融合を加速させるロボティクス・メカトロニクス」をテーマに石川県産業展示館にて開催予定です。本講演会は、機械学会の中でも特に発表件数、参加人数の多い講演会であり、ロボット、メカトロニクス分野を中心としながら、AI、IoT等の幅広い分野を網羅した講演会となっております。また、応用先も、工業分野だけで無く、農業やサービス分野等幅広い分野を対象としており、様々な異分野の研究者との議論を行うことができます。ポスターによる発表のため、各発表者が様々な形で発表しており、特に、実際のハードウェアを展示して発表する方が多いことも特徴です。このように「見て」、「楽しく」、「為になる」講演会として、今後もますますご活用いただければ幸いです。

ロボティクス・メカトロニクス分野は、その名の通り、メカニズムとエレクトロニクスの融合から作られた和製英語であり、異分野の技術を取り込み、新たな価値創造につなげる分野と考えています。現在ではエレクトロニクスであるコンピュータ同士がインターネットでつながり、単体で考えられていたロボットシステムが、インターネットを介して、分散型システムへと形態を変化させています。また知能においても、クラウド技術の融合により、ロボット内ではなく、クラウド上に構成され、まさに、昔のSF小説や漫画で表現されていた世界が、直接的でないにせよ現実のものになっています。ドラえもんの「どこでもドア」は、VR技術を使えば間接的には、遠く離れた場所に移動したように感じることもできますし、遠隔のロボットを操作すれば、物理的に干渉することも可能です。すなわち、「想像」から「創造」へとつなげる工学者としての夢を叶える分野であり、30年という長い歴史の部門とはいえ、未だに多くの若者が活躍していただいている活気ある部門です。このような活気ある活動は、既存の産業構造を変えて、新たな価値を生み出す産業を創造する原動力にもなると思っており、本部門の活動が日本全体の産業活性化への支援となりえると考えています。

最後に、私の研究の遍歴からプロフィールとして紹介させていただきます。学生時代から漠然とロボットは楽しそうだなと、運良くロボット関係の研究機関に就職し、数ミクロンの物体を操作するマイクロマニピュレーションの研究をしていました。その中で利用していた、様々な微小センサの知見から、インターネットを介するセンサーネットワークへと展開し、さらにロボット同士が分散してつながるユビキタスロボティクスへと広がり、現在は、AI、IoT、ロボットが融合した社会全体がロボットというSociety5.0につながるサイバーフィジカルシステム関連の研究に広がっています。ある研究テーマを掘り下げることも重要ですが、その掘り下げたテーマを軸にしながら、当部門の活動を通じて知見を広げ、横断的な研究および新たな価値創造につながる産業へと展開できるよう、ロボティクス・メカトロニクス部門の中で貢献できる活動を進めたいと思っています。今後とも部門の活動にご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

Last Update: 2020/04/01
掲示責任者: 日本機械学会ロボメカ部門広報委員会