「匠のワザ」でトラブル完全対策法を学ぶ
第9回 大規模で役立たずのガラパゴスFMEA

はじめに
ISO9001の取得や更新は、ISO審査員が企業を訪問し、組織の品質マネジメントシステムがISO規格に適合しているか否かを審査する。噛み砕いて言えば、主に設計プロセスを審査する。このときの定型質問は、「貴社ではどのようにトラブル未然防止を実施しているか?」である。その回答で「ああだ! こうだ!」と言う精神論をぶつけても審査員は納得しない。そこで、「FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)」を活用しています。これがその証です。」と答えれば審査員も容易に納得できる。要は、ISO9001の取得と更新には、FMEAは必須の開発ツールと言える。
しかしこのFMEA、本来は世界にたった一つしか存在しないのであるが、日本には「ガラパゴスFMEA」が数多く存在している。その中でも、複雑すぎて何の役にも立たない「FMEAもどき」があると、甘口のISO審査員も困惑している。
一方、日本人技術者には相反する習性がある。その一つ目は、世界最新の技術を即取り入れる割には即廃棄する。二つ目が、いつまでも悪しき慣習を捨てない。
前者がVEやTRIZであろう。後者がPDCAやポンチ絵、見える化や5S、なぜなぜ分析や報連相、そして、今回のタイトルであるガラパゴスFMEAである。「王様は裸!」と言えない日本人技術者の消極性が、「技術者の不正行為」の一要因であると当事務所は考えている。
匿名という最強の武器で筆者を非難する前に、各職場で議論してほしい。「王様は裸!」と堂々と言える日がいつ来るのかと。
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表紙:経年変化してグラデーションに紙焼けをした古紙を材料にコラージュ作品を生み出す作家「余地|yoti」。
古い科学雑誌を素材にして、特集名に着想を受け、つくりおろしています。
デザイン SKG(株)
表紙絵 佐藤 洋美(余地|yoti)