一般社団法人 The Japan Society of Mechanical Engineers

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会長挨拶

2022年度(第100期)会長 加藤 千幸(東京大学)


日本機械学会(以下、本会)においても昨年度は多くの行事をオンラインで開催することが出来ました。オンラインのメリットは距離の問題を一挙に解決でき、多くの会員にとっても時間の有効活用が実感できたことと思いますが、一方で対面開催のように会員同士のつながりや懇親の機会が失われてきたのも事実です。今後もコロナ感染が一気に終息することは考え難く、感染対策を整えながらも共存の道を歩まねばならないと考えています。本会でも、今年度からは各種行事について、主催者の判断でオンライン開催、対面開催、あるいはその併用など、行事の性格や地域の感染状況を勘案しながら実施していただけるように致しました。昨年、飯田橋に移転した本会の新事務所においても、オンライン併用で会議や行事が開催できる準備を整えました。積極的な活用をお願いします。
私たちの生活スタイルは2年にもわたる新型コロナ感染拡大で、大きく変わりました。今年に入っても終息は見通せないままですが、日常の生活を取り戻す動きもあちこちで見られるようになりました。

さて、2022年度は次の運営方針に基づいて取り組んで行きます。

(1)社会的課題の解決に向けた学会の貢献強化と新たな機械工学の創生

(2)コロナ後の社会変革を先取りした学会改革

(3)学会の価値向上に向けたアクションプランの加速

社会的な課題を解決することが工学の目的であることは自明です。社会的課題の解決に向けて、産業界と学官界が連携して取り組む場を提供することが本会の重要な責務の一つであると考えています。そのために、2020年度から学会横断で社会的課題を議論するテーマを取り上げています。今年度は新たに二つテーマを加えました。社会的な課題の解決に向けた議論を通して、機械工学が進むべき道が自ずと見えてくると考えており、そのことがゆくゆくは新しい機械工学の創生や新分野の創設につながると思っています。

ご承知のとおり、部門連携の強化を図るための取り組みとして、2020年度から3年間新部門制が試行されています。今年度が最終年度になりますが、新部門制の試行結果を検証し、2023年度からの本実施に向けた準備を完了します。

感染拡大を契機に、我が国のデジタル変革(DX)も一挙に加速したように思います。企業ではジョブ型への雇用形態の転換が進み、即戦力として知識と経験のある人材が強く求められるようになりました。このようなコロナ後の社会変革を先取りして、本会の事業も改革していきます。たとえば、出版物の販売事業から、「知の情報」そのものを提供する新しい事業形態への移行を進めます。技術者教育においても会員の自己啓発や社内教育などのニーズに応える新たな仕組みを導入していきます。また本会の最大の行事である年次大会においても、多くの会員が集って闊達な情報交換や議論ができる場を提供できるようさらなる改善を進めます。

会員の皆様が集い、ともに活動する場である本会は、会員総意のもとに価値を高め続けなくてはならないと考えています。その中核の一つが学術誌の発行です。オープンアクセスの強化とより多くの投稿を促す仕組みを作り、投稿数の増加と論文の質の向上に取り組みます。また、「機械遺産」や「機械の日」などの知名度向上とともに、国際的な情報発信機能を強化して本会のブランド力の向上に努めたいと思います。

会員の皆さまが世界に誇れる学会であるために、本会の運営を進めてまいります。