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2018/2 Vol.121

【表紙の絵】
「エコな飛行機」
佐藤 想士 くん(当時10 歳)

地球から出たよごれた空気を吸う事で空を飛び、きれいな空気に変換して排出します。緑の少ない土地には種をまきます。
皆、この飛行機が大好きです!!

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特集 実用化迫る自動運転 産官学の視点から

我が国の自動運転実現に向けたロードマップ

八山 幸司(内閣官房)

これまでの政府のIT戦略とITSの経緯

我が国の国民一人ひとりがITの恩恵を実感できる世界最高水準のIT国家となるために必要となる政府の取り組みなどを取りまとめた「世界最先端IT国家創造宣言」では、「閉塞を打破し、再生する日本へ」を基本理念として、長期景気低迷・経済成長率の鈍化による国際的地位の後退、少子高齢化、社会保障給付費の増大、大規模災害対策など、我が国が直面するさまざまな課題を解決するため、ITを成長エンジンとした持続的な成長と発展を目指すとしている。

そしてITを活用する重点分野の一つである道路交通分野に関しては「世界で最も安全で環境にやさしく経済的な道路交通社会の実現」を掲げており、具体的には、府省庁横断的なロードマップを策定するとともに、高度運転支援技術・自動走行システムの開発・実用化などを推進するため、官民で取組んでいる安全運転支援システム実用化のより一層の加速や、安全運転支援、渋滞対策、災害対策などに有効となる交通情報の集約・配信に係る取り組みなどを進めることで、2020年までに世界で最も安全な道路交通社会を実現するとしている。

これを踏まえ、官民ITS構想・ロードマップが2014年6月にIT総合戦略本部で決定された。この中では、「世界一のITSを構築・維持し、日本・世界に貢献する」ことを目標に、民間および関係府省庁が一体となって取組むべき方向とその具体的なロードマップを策定しており、「交通事故の削減」、「運転の快適性向上」、「高齢者の移動支援」などといった社会的な指標の観点に、「自動走行システムの普及」、「車両生産・輸出」、「インフラ輸出」といった産業的観点を加え、それぞれに関係する指標は、「世界一」を確保・維持するとの観点から2014年度以降も引き続き議論していくとしている。

本ロードマップは、ITSを巡る技術・産業の動きが急速に変化することを想定し、その後原則毎年PDCAサイクルを通じて見直しを行い、必要に応じて修正を行っている。

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