日本機械学会サイト

2017/5 Vol.120

【表紙の絵】
「なかまを増やすロボット」
乙成 華菜 さん(当時10 歳)
このロボットは、はんしょくするロボットです。人が少ない年齢はどこかをみて、大人でも自分より年上じゃなければうむことができ、少子化を防げます。(一部抜粋)

バックナンバー

巻頭インタビュー 第95期(2017)新会長 大島 まり(東京大学)

「未来を織りなす機械学会」 聞き手:広報情報理事 宮崎 恵子(海上技術安全研究所) 新会長としての抱負 歴史を誇りに、課題と向き合う 宮崎:日本機械学会120年の歴史の中で初の女性会長です。まずは、新会長としての抱負をお聞かせ下さい。 大島:夢を紡いで形にするというのは機械工学に…Read More

特集 機械工学のフロンティアを切り開くバイオエンジニアリング

機械工学におけるバイオエンジニアリングの役割と基盤力学への還元

和田 成生(大阪大学)

1. はじめに 機械学会の中でバイオエンジニアリングの研究は、機械工学を基盤として医学や生物学を融合させた多くの研究分野を生み出してきた。特に、近年ではライフサイエンスの目覚しい進歩とともに高度化する学際領域の発展を支え、それらを技術革新に結び付けるべく新たな医療や福祉技術を開発…Read More

特集 機械工学のフロンティアを切り開くバイオエンジニアリング

バイオミメティクスが拓く機械工学イノベーション その動向と今後の展望

劉 浩(千葉大学)

はじめに 生物に学ぶバイオミメティクスとは 最近マスコミなどでよく耳にする“バイオミメティクス(biomimetics)”は、“生物模倣”と訳される“生物に学ぶ”考え方であり、実は鳥の飛行を研究して飛行機を発想したレオナルド・ダ・ヴィンチにまで遡る古くて新しい総合的な科学技術の領…Read More

特集 機械工学のフロンティアを切り開くバイオエンジニアリング

メカノバイオロジーの誕生と今後の展望

曽我部 正博(名古屋大学)

はじめに メカノバイオロジーの意義 メカノバイオロジーは、「生体における力の役割とその仕組みを明らかにする学問」であり、ここ10年で急速に興隆してきた新しい融合領域である。ただし、力と生物に関連する学問は古くから存在する。聴覚、触覚、内臓感覚や筋感覚などの機械感覚は、生理学の花形…Read More

特集 機械工学のフロンティアを切り開くバイオエンジニアリング

補助循環に関わる血液ポンプの研究開発の動向

西田 正浩(産業技術総合研究所)

1.はじめに 心疾患は日本人の死因の第2位であり、その死亡者数は年間およそ20万人である。心疾患にはさまざまな病態があり、その中でも心臓のポンプ機能の低下により全身に充分な血液を供給できなくなる心不全による死亡者数は、年間およそ7万人である(1)。 心不全の患者には、軽・中等症の…Read More

特集 機械工学のフロンティアを切り開くバイオエンジニアリング

「細胞スケールの流れ」の研究動向

石川 拓司(東北大学)

はじめに 私は学生時代から生物流体の研究をしているが、今までつまらないと思ったことはない。よくよく考えてみれば、流体力学の研究者は皆、200年ほど前に導出されたナビエ・ストークス方程式を解き続けているのであるから、そろそろ解くべき問題もなくなり、研究に飽きてしまっても不思議ではな…Read More