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2019/5 Vol.122

【表紙の絵】
二人のりいすロボット

木原 友里 さん(当時7歳)

おじいさんとおばあさんがのっていろいろなところに行けるイスロボット、シートベルトつき。下から足がでてそうじをしながらおもったところにいける。かいだんものぼれる。

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特集 異材接合技術の最新動向

特集に寄せて

佐藤 千明(東京工業大学)

異材接合を取巻く環境

 最近、異種材料の接合が注目を集めている。この背景には多様なニーズの存在がある。例えば、自動車は燃費の向上が常に求められており、このため構造の軽量化が必須となる。比強度や比剛性の高い材料は多数存在しており、アルミ合金や炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などを、スチールの代わりに用いれば軽量化は可能である。しかし、コストアップが許容できない場合も多い。したがって、多数の異なる材料を複合化し、適材適所に用いることによって、性能とコストのトレードオフを図る、いわゆる“マルチマテリアル構造”が解決策として浮上している(図1)。また、この場合は異種接合が必須となる。

同様のニーズは移動体の分野で全般的に存在し、航空機や鉄道車両なども例外ではない。また、他の産業、例えば電機電子分野でも、その製品の多くは異材接合が必須である。このように、ほぼ全ての産業分野で異種材料の接合技術が必要とされてきており、要求も高度化している。

図1 自動車車体のマルチマテリアル化と異種材料の適用箇所〔新構造材料技術研究組合(ISMA)提供〕

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