日本機械学会サイト

目次に戻る

2020/5 Vol.123

表紙の説明:これは、1931年に米国のブラットフォード社で製造されたベルト掛け段車式普通旋盤の親ねじ(上)と送り軸(下)部分である。親ねじの根元には、ねじを切るときの指針となる手作りの薄鋼板製星形ダイヤルが付けられており、親ねじもしくは連動する歯車と噛み合わせて使う。
[日本工業大学工業技術博物館]

表紙写真 北原 一宏

バックナンバー

統計で読む“経済・産業の動き”

第5回 一人当たりGDP 世界 20 位の背景を探る

生産性の指標である一人当たりGDPにおいて、日本は1995年から2000年にかけ世界2~3位であったが、現在は20位まで後退している。その理由と背景を探ってみよう。

一人当たりGDP

表1は一人当たりのGDP(名目、ドルベース)の推移とOECD諸国における順位を示したものである。例えば、2000年においてはOECD諸国全体の2位で、1位は人口が数十万人と小国のルクセンブルクで実質的には1位であった(1995年は1位がルクセンブルク、2位はスイス)。ところが現在は20位と落ち込んでおり、OECD諸国では下の方に位置する。為替が円安にあることも要因の一つであるが、基本的にはGDP(名目)があまり増加しないことにある。新基準で比較可能な1995年から2015年までの名目GDP(円ベース)の年平均伸びをみると0.2%/年で、ほとんど伸びていないことがわかる。GDPが伸びないので当然のことながら順位は低下していく。

会員ログイン

続きを読むには会員ログインが必要です。機械学会会員の方はこちらからログインしてください。

入会のご案内

パスワードをお忘れの方はこちら

キーワード: