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2021/1 Vol.124

工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第 100号)
機構模型 ねじ

年代未詳/真鍮、鉄、木製台座/ H270, Dia.130(mm)/東京大学総合研究博物館所蔵
ねじは基本的な機構の一つ。機構模型は近代化の進められた機械学教育に用いられた。本模型の年代は未詳であるが、東京大学総合研究博物館には工部大学校を示すプレート付きのものを含め、近代的な機械学教育のために明治期以降に導入された機構模型が現存する。
上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵

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特集 日本のモノづくり再興Part1 -ポストコロナのモノづくり-

新たな価値の創出:ブランド戦略を支えるモデルベース開発

末冨 隆雅〔マツダ(株)〕

新たな価値創出を狙ったブランド戦略(1)

「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」を高次元で両立

CO2排出量削減や大気汚染問題、交通死傷事故削減など自動車社会が抱えるさまざまな課題に対応し、地球環境と交通環境のサステイナブルな未来の実現に向けて、2007年にマツダは、技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」を発表した。そして、「ご購入いただいた全てのお客様に『走る歓び』と『優れた環境・安全性能』を提供する」という基本ポリシーのもと、いつまでも「ワクワク」するクルマ、「見て乗りたくなる、乗って楽しくなる、そしてまた乗りたくなる」クルマを提供し、クルマも、人も、地球も、みんながワクワクし続けられるサステイナブルな未来の実現に向けた技術開発に取り組んできた。ここで、“Zoom-Zoom”とは、お客様に「走る歓び」を提供するというブランドの方向性を明確にした2002年に導入したブランドメッセージである。

環境技術については、2015年時点でもハイブリッドを含めても需要の中心である内燃機関の改善がグローバルCO2削減に最大の効果を発揮すると考え、グローバル市場での燃費を2008年比30%改善することを目標に掲げた。そして、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなど、ベース技術の理想を徹底的に追求したSKYACTIV技術(図1)に加え、段階的に電動化技術を導入する「ビルディングブロック戦略」に基づくマルチソリューション対応を2012年から開始した。SKYACTIVとは、「限界に捉われることなく、のびのびと自由な発想で究極の効率を追求し、“未来に続く青空”と“走る歓び”をすべての人に」を方針とする取り組み姿勢や技術開発アプローチの総称である。

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