特集 “ものづくり”を革新する3Dプリンティング技術
溶融凝固現象の解明と欠陥発生メカニズム
はじめに
現在、付加製造法(Additive Manufacturing)による金属造形は金属粉体を用いた指向性エネルギー堆積法(Directed Energy Deposition)と粉体床溶融(Powder Bed Fusion)の2法が一般的に導入されている。DEDは大型造形品を高速で造形することに有利であり、一方、PBFは小寸法から中寸法、おおよそ300mm立方の部品製造に有利である。PBFの中でも熱源にレーザを用いるレーザ式粉体床溶融法は寸法精度もよく、導入が進んでいる。
レーザ式粉体床溶融法(Laser Beam Powder Bed Fusion; LB-PBF)は平面に薄く敷いた粉体床(パウダベッド、Powder bed)にレーザを走査して3Dモデルの断面を溶融凝固させることを繰り返して積層する3D造形方法である。そのため、レーザ照射による粉体床の溶融と凝固を明らかにすることがLB-PBFによる造形材の品質向上に重要である。本稿ではLB-PBFにおける溶融凝固現象について述べ、造形で生じる造形物中の欠陥について分類し、レーザ走査部周りに起こる物理現象との関連を説明する。
【表紙の絵】
未来のファミリーレストラン
小原 芽莉 さん(当時10歳)
私の考えた機械は、これから起きるといわれている「食料危機」を乗り越えられる機械です。バクテリアの入っている機械に昆虫をいれると、バクテリアが昆虫をハンバーグやオムライス、カレーなどの味にします。色々な味になった物が穴からでてきます。最後に羽あり型ロボットが穴から落ちてきた物をお皿にならべてくれます。