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2019/11 Vol.122

【表紙の絵】
どこでも線路をつなげる機械
杉平 宗将 くん(当時4歳)
この機械は、どこでも線路をつなげます。深海や山や宇宙にも行けます。つないだ線路は回収して、また使えます。通ったあとは、元通りです。海や魚にも優しい線路です。ぼくは、この機械を使って虹の上をわたりたいです。(途中にカプセルに入って休む所もあります。絵には線路を渡ってニコニコの人の顔が、描いてあります。信号もついているので、ぶつかりません。)

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特集 鉄道車両研究開発の最前線

脱線しにくい台車の開発

鴨下 庄吾(鉄道総合技術研究所)

はじめに

鉄道は多くの方々が利用する身近な交通機関であり、他の交通機関に比べて安全性が高い交通機関であると一般に認識されている。ただし、今日においてもごく稀に脱線事故が発生することがあり、乗客への被害をもたらし、鉄道事業の信頼性を失墜させることにつながっている。そこで、従来の台車構造を変更し、輪重減少の抑制と発生横圧の低減を同時に実現させて脱線に対する安全性を向上させるための“脱線しにくい台車”を開発したので報告する。

乗り上がり脱線のメカニズム

脱線の発生原因と安全性評価指標

車輪がレール上から逸脱することを脱線と呼び、その原因に応じていくつかの脱線種別に分類している。軌道に侵入した障害物に接触・衝突して脱線する場合や、台車枠や輪軸の折損のような車両整備上の不具合、左右レール間隔の異常な拡大のような軌道整備上の不具合に伴って脱線する事例、さらに各要因はそれぞれ保守すべき基準の範疇に収まっているが、それらが相互に望ましくない方向に作用して脱線を引き起こす脱線形態などが報告されている。その中で乗り上がり脱線は、車輪-レール間に作用する力のバランス悪化によって車輪が転動しながらレールをよじ登って脱線する現象で、車両や軌道に特段の異常がない状態においても複数の要因の積み重ねによって脱線に至ることがあり、どのような要因の組み合わせで乗り上がり脱線が発生するかの解明や、その防止対策について検討することは非常に重要な研究課題である。

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