医工学テクノロジー推進会議の役割

本稿では、学会横断テーマ「少子高齢化社会を支える革新技術の提案」を学会より発信するにあたり、このテーマに特に関連の深い医工学技術が、社会実装につながる研究となるために必要な分野連携・組織連携の体制について提案を行う。この提案は、2022年度の年次大会にて行った学会横断テーマに関するパネルディスカッションを発端とし、その後に行われた東京大学の佐久間一郎テーマリーダーとの議論を通じて、大枠で一致した意見をまとめた内容である。筆者は、医工学テクノロジー推進会議（以下、本会議）の委員長の立場から、連携体制に関する提案を行うこととなった。ただ、本会議の存在は、学会員に広く知られていないと思われるので、上記の提案について説明をする前に、本章で本組織が行っている活動や設置目的について述べたい。