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2023/3 Vol.126

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LAJ委員会 活動紹介

LAJ委員会 活動紹介

西 美奈(一般財団法人電力中央研究所)

はじめに

LAJ委員会(Ladies’ Association of JSME)は機械工学分野における女性研究者・技術者の活動を支援し、女性会員の増強を図ることを目的に、日本機械学会会員部会の下部組織として2004年10月に発足し、以下の3点を主な目標に活動を行っています。

(1)機械工学分野で活躍している女性の積極的な情報発信

(2)機械工学に携わる女性のネットワークの充実化と拡大

(3)性別をこえた研究・職場の環境づくり

後述する交流会の運営などのために、全国各地に25名程度の委員がおり、性別を超えた環境づくりのために委員の1/3は男性が担うことを目標としています。

今年度の活動紹介

コロナ禍の影響で始まったオンラインイベント群ですが、遠方からでも気軽に参加しやすいことから、今年度も引き続き多数の行事をオンラインやハイブリッドで開催し、一部では対面活動を再開しました。各LAJ委員は当初のモチベーションを失わず、自らも交流を楽しみながら活動を盛り上げてくれました。以下に、今年度のLAJ委員会活動について概要を紹介します。

年次大会LAJ企画「ランチミーティング」

【日  程】2022年9月13日(火) 12:00~13:30

【会  場】日本機械学会年次大会2022@富山大学

【実施形態】対面

毎年、年次大会でランチミーティングを開催しています。今年度は3年ぶりの対面開催で、大学、企業、研究所勤務の社会人、大学や工業高等専門学校の学生らが男女を問わず集まりました。自己紹介の後は、自由なテーマで昼食を取りながら意見交換を行いました。自身のキャリア形成の話から、職位と研究従事時間の関係や、海外赴任時に子ども同伴だったことが癒しとなり、仕事に励むことができたなど、各々経験や意見が率直に述べられました。殆どの人々が初対面であるにも関わらず、仕事と家庭の両立に関する問題などの意識が共有され、有意義な議論を交わしました。

実践女子学園におけるキャリア教育セッション(出前授業)

【日  程】2022年11月24日(木) 13:30~15:30

【会  場】実践女子学園中学校

【講  師】閔子委員(東芝)、宮崎美衣委員(HONDA)、西美奈(電中研)

【実施形態】対面、講師の内一名はオンライン出席

女性エンジニア交流会

女性エンジニア交流会とは、全国の地域ごとに、女性技術者・研究者や理系の女子大学生・大学院生が、食事やアルコールを楽しみながら交流し、人的ネットワークを構築する会です。今年度は新規企画として平日21:30から23:00にいたる深夜までのスピンオフ交流会も実施しました。オンラインのメリットを存分に活かし、開催地域や時間を限定せず交流や議論が深められています。

メカジョ未来フォーラム2022秋

【日  程】2022年11 月2 日(水)15:00~18:30

【会  場】日本機械学会ならびにオンライン (oViceを使用)

【講  師】宮崎美衣委員(HONDA)

【実施形態】ハイブリッド

本フォーラムは、機械系女子学生の就職・キャリア形成支援を目的として日本機械学会が主催している行事です。今年度は女性未来賞贈呈式、社会で活躍中の宮崎委員による講演会、企業28社との交流会という3部構成で実施しました。旅費の問題がないことも幸いし、全国の大学から85名の女子学生に参加登録いただきました。イベント後の学生ならびに企業会員の感想も概ね好評で、次年度以降の継続的な開催を願います。

おわりに

今年度は、電中研横須賀地区見学会を兼ねたLAJ委員会を皮切りに、一部行事を久々の対面で実施し、オンラインやハイブリッドのイベントを多数開催しました。このようにLAJ委員会は、まだまだ数少ない機械工学に関わる女性同士のみならず、それら女性を職場や家庭で応援する男性らとも、交流を深め議論する場を提供しています。次年度以降も、活発な委員会活動の継続を強く願い、私自身も引き続き微力ながらサポートさせていただきたいです。

女性エンジニア交流会などの案内についてはLAJのwebページ(https://www.jsme.or.jp/laj/) に随時掲載していますので、是非1度アクセスしてご覧ください。


<正員>

西 美奈

◎2022年度 LAJ委員会 委員長 ◎一般財団法人電力中央研究所 ◎専門:Power to Gas、水電解、水素の経済性分析

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