日本機械学会サイト

2020/2 Vol.123

表紙写真 北原一宏
撮影地協力 日本工業大学 工業技術博物館

表紙の説明: これは、1955年頃まで町工場で使われていたベルト掛け段車式の普通旋盤用の換え歯車である。今は電動機が付いた全歯車式であり、レバーやダイアルを操作するだけで簡単に送り速度やねじのピッチを換えることができるが、当時は表を見て、その都度、歯車を付け替える必要があった。

バックナンバー

特集 機械・インフラの健全性評価の現状と展開

「機械・インフラの健全性評価の現状と展開」 特集に寄せて

井原 郁夫(長岡技術科学大学)・井上 裕嗣(東京工業大学)

はじめに 2019年の新語・流行語の年間大賞に「One Team(ワンチーム)」が選ばれた。この言葉はラグビーW杯での日本代表のスローガンであり、個性豊かな選手たちが世界一を目指して結束し、海外の強豪と互角に渡り合った姿は記憶に新しい。日本代表が予選4連勝で初のベスト8入りという…Read More

特集 機械・インフラの健全性評価の現状と展開

2019年度年次大会 公開パネルディスカッション

「機械・インフラの健全性評価、その現状と展望」 (理事会・日本非破壊検査協会 企画) 司会・コーディネーター:井上 裕嗣〔東京工業大学〕 パネラー:木村 嘉富〔国土交通省〕、牧野 一成〔鉄道総合技術研究所〕、西沢 孝壽〔東京電力ホールディングス(株)〕、永井 浩昭〔三菱ケミカル(…Read More

特集 機械・インフラの健全性評価の現状と展開

土木構造物の劣化とメンテナンス

木村 嘉富(国土交通省)

土木構造物の高齢化 人々の生活や経済活動を支える土木構造物が、今後急速に老朽化することが懸念されている。本年2020年に東京でオリンピック・パラリンピックが開催されるが、前回1964年の東京オリンピックにあわせて整備された首都高速道路1号線など、高度成長期に整備したインフラが、今…Read More

特集 機械・インフラの健全性評価の現状と展開

鉄道車両のメンテナンスと非破壊検査

牧野 一成(鉄道総合技術研究所)

はじめに 鉄道車両は図1に示すように、車体と台車に大きく分けられ、さらに台車は台車枠や輪軸(車輪と車軸)などの部品から構成されている。日本の新幹線および在来線の鉄道車両では、期間あるいは走行距離に応じて数種類のレベルの定期検査が行われているが、車軸や台車枠などの台車部品に対しては…Read More

特集 機械・インフラの健全性評価の現状と展開

電力設備の健全度評価における非破壊検査の現状について

西沢 孝壽〔東京電力ホールディングス(株)〕

はじめに 電力設備は、発電、送電、変電、配電、通信など多種の設備で構成され、その量は膨大かつ、山間部、海岸部、都市部など広範囲にわたる(図1)。電力設備は、他の社会インフラと同様に高経年化が進み、適切な維持管理なくして、電力の安定供給は達成できない。その多くは人手に頼った点検に基…Read More

特集 機械・インフラの健全性評価の現状と展開

化学プラントにおける設備の健全性評価の現状

永井 浩昭〔三菱ケミカル(株)〕

はじめに 化学プラントにおいては、安全・安定操業に加えて、設備の経年化への対応、震災対策などで、高精度の検査・評価技術を用いた健全性評価が試みられているが、近年は、IoT、ビッグデータ解析、AIなどの技術の適用によりさらなる高度化が図られている。 今回、これらの技術の開発および適…Read More

特集 機械・インフラの健全性評価の現状と展開

ビッグデータ分析とインフラ分野の運用・保守への展開

近藤 浩一〔東芝インフラシステムズ(株)〕

はじめに IoTやCPS、AIとインフラの運用・保守 IoTやCPS(Cyber Physical Systems)と言った技術分野が注目され、機械学習などAI関連技術の進歩と相まって、さまざまな分野で新たな価値の創出につながるとの期待が大きい。インフラ分野では、省エネ、運用の高…Read More

特集 機械・インフラの健全性評価の現状と展開

インフラのライフサイクル策定への今後の課題

塩谷 智基(京都大学)

インフラライフサイクル策定の課題 インフラの劣化による甚大な事故が契機となり、5年毎の近接目視が道路法として施工され、一巡を終えた。その結果、橋梁では41%、トンネルに至っては2%のみが健全だったという厳しい結果を得た。これらの結果から、橋梁6割、トンネルではほとんどが何らかの措…Read More