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2019/12 Vol.122

【表紙の絵】
でんきをあつめるきかい 武田 碧さん(当時 4 歳)
たくさんのかみなりのでんきをあつめてにんげんの生活にすこしずつつかうきかいがあったらいいなとおもって絵をかきました。

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名誉員から一言

改めて思う若手人材育成の在り方

思い出物の整理をしていて気になったこと

小生は、2019年3月末に東大を定年退職し、最終講義の終わった3月中頃から5月の連休までの間を長年使わせて頂いた教授室の片づけで過ごしました。学期始めなので、元々、研究室で過ごしている学生は少ない時期ですが、以前と比べて、キャンパスに活気が感じられなかったのが気になりました。大学全体として競争的資金は増えたのかもしれませんが、若手の研究者が生き生きと活動している場は別のところに行ってしまったのか、週末に研究室で研究している学生も少ないように思いました。自分自身の修士、博士時代を思いだすと、夜遅くまで、助手の方々、先輩や同輩とアイデアだしのワイガヤ議論をし、論文の締め切り間際には、後輩と一緒に徹夜しました。当時は、研究費が少なかったため、実験装置は設計して、図面に描いて、自作で乗り切るという研究室文化がありました。特に、大学院入学後の1~2年の間に繰り広げられた教員や研究室仲間との議論や研究室で受けた指導は有益なもので、議論の中からさまざまなアイデアを思いつきました。当時は、スポンジが水を吸い込むがごとく、いろいろなスキルと知識を吸収してゆきました。

昨今の違いは何でしょうか?予算やプロジェクトありきではない、アイデアありきが基本ではないかと考えます。

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