特集 航空産業の未来を変える航空機エンジン電動化技術
推進電動化による技術革新旅客機の構想検討
はじめに
航空機はさまざまなシステムから成り、また、安全性の要求が厳しく規定されている。したがって、推進電動化という革新技術を航空機に適用するに当たっては、従来のシステムおよびその安全性と整合を取る必要があり、推進電動化を組み込んだ新しいシステムの安全性を十分に確保する必要がある。本稿においては、宇宙航空研究開発機構(JAXA)航空機電動化コンソーシアム(1)の技術開発グループにおける旅客機Technical Reference Aircraft(TRA)検討の一環として、上記の十分な安全性確保という課題も考慮しつつ進めてきた日本航空機開発協会(JADC)の航空機開発Next Stage勉強会による構想検討の状況を紹介する。
推進電動化によるCO2排出量削減目標
キーワード:航空産業の未来を変える航空機エンジン電動化技術
表紙の説明:これは、1962年にドイツのギルデマイスター社で製造されたチャック作業用6軸自動旋盤のチャック部分(左)と刃物台部分(右)である。円周上に配置され、連続割り出しする6個のチャックに工作物を取付け、刃物台がまるで6台の機械のように軸方向に動いて加工を行い、1周すると1個の部品が出来上がる。
[日本工業大学工業技術博物館]