キーワード: 機械屋の数学

第11回(最終回) くりこめ詐欺に遭わないために

No.1201, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1201-34/

くりこみ群とは 前回までに説明した摂動法は,方程式内に現れるパラメータ$\varepsilon$が小さな値であることを利用して,近似解を求める手法である。小さな値をとるパラメータが存在しない場合には,摂動法の適用は難しい。これに対し,今回紹介するくりこみ群は,必ずしも小さなパラメ…Read More

第10回 摂動法の基礎Part 4 領域摂動法

No.1200, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1200-36/

今回は,境界形状に摂動が加わったときの解析方法を紹介する。例として,一様流中に置かれた気泡の変形問題を考える。簡単のため流れをポテンシャル流れとし,微小変形する場合を扱う。なお,流体力学を勉強すると,ポテンシャル流れは,非常に特殊な流れで,現実に存在するほとんどの流れは,ポテンシ…Read More

第9回 摂動法の基礎Part 3 多重時間スケール解析

No.1199, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1199-38/

前回説明したように,単振り子の運動に関して,振幅に正則摂動法を利用して,振幅の非線形効果を調べようとすると,時間とともに増加し続ける永年項が生じ,十分長い時間での振る舞いを議論することができない。そこで,二つの時間スケール,$T_0 = t$,$T_1 = \varepsilon…Read More

第7回 摂動法の基礎Part 1 正則摂動法と特異摂動法

No.1197, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1197-26/

今回からは,テーマを大きく変えて,摂動法について説明したい。これまでの6回分とは,内容的に異なってくるので,新たに章番号および式番号をつけていく。 1. 摂動法とは 摂動法とは,方程式の中に微小なパラメータを含んでいる場合に,その微小なパラメータを利用して,解を級数の形で表現し,…Read More

第6回 演算子の固有値問題とフーリエ級数展開 Part 3

No.1196, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1196-34/

6. 弦の振動と膜の振動 前号まで扱ってきたばね・質点系の連成振動とその連続系としての波動方程式は,質点の変位方向に波が伝わる縦波に対応する。一方,ギターやバイオリンの弦,太鼓の膜などの振動は,変位が波の伝播する方向と直交しており波の伝播の形態は異なるが,この場合にも変位が小さい…Read More

第5回 演算子の固有値問題とフーリエ級数展開 Part 2

No.1195, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1195-36/

4. 波動方程式の初期値・境界値問題(続き) 今回は前回の続きとして,実際に波動方程式の解が時間とともにどのように変化していくかを見ていこう。具体的な例として,前回も取り挙げた図9(a)に示すような三角形の初期変位(初期速度は0)を持つ場合を考える。前回求めた波動方程式の解を用い…Read More

第3回 ばね・質点系の連成振動から波動方程式へ 行列の固有値問題から演算子の固有値問題へ Part 3

No.1192, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1192-34/

3. ばね・質点の離散系から連続系へ 前号では,$N$個の質点の連成振動のときには,$N$個の固有値と固有ベクトルが存在し,異なる振動モードを表す固有ベクトルは互いに直交するのを見た。今回は,この問題で,壁の位置を固定したまま,質点数$N$が無限大となる極限を考えてみる。 まず,…Read More

第2回 ばね・質点系の連成振動から波動方程式へ 行列の固有値問題から演算子の固有値問題へ Part 2

No.1191, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1191-40/

前号では,2個の質点の場合の問題を扱ったが,今回は,図3に示すように,壁に固定された$N+1$個のばねで繋がれた$N$個の質点の連成振動について考える。2個の質点の場合には,二つの振動モードが現れて,それらの振動を表す固有ベクトルが直交するのを見たが,$N$個の質点になると$N$…Read More

第1回 ばね・質点系の連成振動から波動方程式へ 行列の固有値問題から演算子の固有値問題へ Part 1

No.1190, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1190-36/

1.はじめに 今回から11回にわたり,「機械屋の数学」と題し,機械工学の基礎となる数学に関して,連載を担当することとなった。とは言え,機械工学の基礎となる数学に関しては,本学会から出版されている文献(1)をはじめ,すでに多くの教科書がある。そこで,本連載では,機械工学で扱う基本的…Read More