日本機械学会サイト

目次に戻る

2021/4 Vol.124

工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第100号)

ラチェット

年代未詳/真鍮、鉄、木製台座/H315, W245, D150 (mm)/東京大学総合研究博物館所蔵

工科大学もしくは工学部の備品番号「工キ學ニ二一四」の木札付。本模型の年代は未詳であるが、東京大学総合研究博物館には工部大学校を示すプレート付きのものを含め、近代的な機械学教育のために明治期以降に導入された機構模型が現存する。
上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵
[東京大学総合研究博物館]

バックナンバー

Withコロナのノウハウ

オンライン実験実習の試み

Withコロナのノウハウ-大学教育編-

オンラインでの実習

「手を動かし」、「観察し」、「考える」ために

2020年度春学期の関西大学の授業は、遠隔での実施となった。実験実習科目も例外ではなく、オンラインでの対応が求められた。筆者は、1年次の導入科目「機械工学入門」のエンジンの分解組立のテーマを担当している。通常であれば、小型2サイクルエンジンを分解・再組み立てし、エンジンの始動を行う(図1)。本実習は、機械に接することがほとんどない新入生に、自らが「手を動かし」、内部を「よく見て」、仕組みを「考える」といった、工学を学び始める上で大切なスタンスを体験させることにある。

さて、オンラインでの実習である。案としては、エンジンの分解動画の視聴で代替とする方法であるが、それでは実習であるのに手を動かさない。PCやスマホの画面では、大きささえ感じることができない。ピストンの動きを動画で見るだけでは、仕組みを考えることもできず、実習での教育目標を達成し得ない。そこで、「ペーパークラフト」である。

図1  教材の2サイクルエンジンと通常の実習の様子

動くペーパークラフトエンジン

材料と道具は100円ショップで

会員ログイン

続きを読むには会員ログインが必要です。機械学会会員の方はこちらからログインしてください。

入会のご案内

パスワードをお忘れの方はこちら

キーワード: