日本機械学会サイト

2018/10 Vol.121

A mine arms
菅原 紡宜 くん(当時11 歳)
深海の生物と共生して、生態の謎を解き、深海生物の不思議な力を集めて、地上で使える新しいエネルギーに変換できる機械。
地底からレアメタルを採掘したり、海底火山の調査から地震を予知することもできる機械。

バックナンバー

特集 地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―

インタビュー 吉田 弘(海洋研究開発機構)

SDGs(持続可能な開発目標)の項目に「13.気候変動に具体的な対策を」「14.海の豊かさを守ろう」が設けられており、国際的な取り組みが期待されている。 海洋研究開発機構が2008年に掲げた長期ビジョンでは、「地球環境変動の観測を進め、変動原因の解析や将来予測を行うとともに、地球…Read More

特集 地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―

海洋環境変化の自動観測-現状と期待

河野 健(海洋研究開発機構)

はじめに 近年、海洋環境変化についての国際的な関心が高まっている。2015年6月にドイツで開催されたエルマウサミットでは、首脳宣言の中に「海洋プラスティックごみへの対処」と「深海底鉱業における予防的手法と環境調査の必要性」が盛り込まれている(1)。そして2015年10月にベルリン…Read More

特集 地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―

極域氷下の観測

野木 義史(国立極地研究所)

南極と北極 南極と北極の共通点や相違点等 一般的に極地と言った場合、南極および北極の両極地方を表し、その境界は明確に定められていないが、両極の緯度66.5度以上の地域を指すこともある。南北両極の緯度66.5度以上の地域は、極圏とも呼ばれ、南は南極圏、北は北極圏となる。地球の自転軸…Read More

特集 地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―

海洋酸性化と生物影響

木元 克典(海洋研究開発機構)

第二のCO2問題:海洋酸性化とは何か 19世紀後半の産業革命以降、人類の生産活動によって莫大な化石燃料が燃焼され、二酸化炭素(CO2)が大気中に過剰に放出されている。CO2は温室効果ガスであるため、地球温暖化を促進している。産業革命以前に大気CO2濃度は約278 ppmであったが…Read More

特集 地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―

深海生物の調査

Dhugal J. Lindsay(海洋研究開発機構)

深海生物ベースラインデータの現状 海洋のほとんどは深海であり、陸上から遠く、船でそこに行くだけでも膨大な費用がかかる。近年は深海への人類の影響がどんどん増しており、深海の生態系は急激に変化している。海洋の温暖化、酸性化、貧酸素化、砂漠化、そしてプラスチックや有害物質による汚染が注…Read More

特集 地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―

AUV:自律型海中ロボット

巻 俊宏(東京大学生産技術研究所)

海中ロボット 人が直接行くことのできない海中を探査するために、海中ロボット(海中探査機、海中ドローン)は必要不可欠なプラットフォームである。本章ではまず海中ロボットの概要を紹介し、その中でのAUVの位置づけを紹介する。 海中ロボットには、人が乗り込んで直接操縦する有人潜水艇(HO…Read More

特集 地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―

マイクロ流体技術による海洋化学・生化学計測

福場 辰洋(海洋研究開発機構)

はじめに 現場海洋化学・生化学計測の重要性 広大な海中環境のほとんどは太陽光の届かない世界であるため、有索の無人探査機や無索の自律型海中ロボット、有人潜水調査船などに代表される海中観測プラットフォームを活用した各種調査ミッションにおいては、強力な投光器を用いたビデオ・写真撮影や目…Read More

特集 地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―

ロボティックボート実証機の開発

杉浦 恒〔ヤンマー(株)〕

マリンロボティクスの現状 研究段階から実証、実用段階へ 自動車の自動運転の著しい進歩、空の産業革命と言われる、いわゆるドローンの活況に続いて、海のドローンすなわちマリンロボティクス、特に船舶の航行/作業に対する自動化自律化の期待が高まっている。この分野は、これまでは研究段階の実験…Read More