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2018/8 Vol.121

【表紙の絵】
いつでもどこでもプリンプリン
塚本 拓心 くん(当時5歳)
ぼくはプリンが大好きです。いつでもどこでも食べることができるように、プリンを作る機械を考えました。牛さんからミルクをもらって、鶏さんから卵をもらってプリンを作ります。メロンののったプリンいちごののったプリン…が出てきます。「いただきます。パクパク。」あ~うれしいな、しあわせだな。

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特集 2018年度 年次大会

悠久の時の流れを感じながら 関西大学千里山キャンパスと表紙絵の紹介

高松塚古墳壁画

 

高松塚古墳壁画(復元図)

関西大学千里山キャンパス

関西大学は、1886年設立の関西法律学校を前身とし、現在大学としては4キャンパス(千里山キャンパス、高槻キャンパス、高槻ミューズキャンパス、堺キャンパス)に13学部が分散する、学生数約3万人の総合大学である。このうち機械学会に関係の深い、いわゆる理系学部は、システム理工学部(機械工学科、電気電子情報工学科、物理・応用物理学科、数学科)、環境都市工学部(建築学科、都市システム工学科、エネルギー・環境工学科)、化学生命工学部(化学・物質工学科、生命・生物工学科)の3学部で構成されている。

本年度の年次大会は、千里山の丘陵地に広がる関西大学のメインキャンパスである千里山キャンパスでの実施となる。1999年に年次大会の形での実施になってからは、本会創立110周年となった2007年度に引き続き2度目で、同一場所の開催であるが、耐震補強などで学舎の増改築を行っており、前回よりきれいな会場での実施となる。また、阪急電鉄関大前駅に直結した比較的交通の便に恵まれたキャンパスであることに変わりはないが、2007年度時には運行されていなかったJR吹田駅から関西大学(山手ゆうわ遊園前)まで阪急バスが運行しており便利になっている。

1300年の時を経て

今回プログラムの表紙には例年よく見かける大学風景ではなく、変わった図柄の使用を予定している。年齢の若い方はこの絵を見てもピンとこず、高松塚と聞いて初めて歴史の授業を思い出し、年齢の高い方は一瞥しただけで高松塚古墳と理解されるものの、関西大学との関係までご存知の方は少ないと思う。

現在、一般の方が関西大学と聞いて一番初めに思い浮かぶであろうものは、高橋大輔、織田信成、宮原知子と多くのオリンピック選手を輩出しているフィギュアスケートかもしれないが、少し前は1972年に本学の網干善教名誉教授が発掘に係られた高松塚古墳が上位に思い浮かぶものの一つであった。高松塚古墳は、694年から710年に建立されたものと推定されており、約1300年前の技術を見て、千年先の機械技術者の挑戦を想像していただくのも面白いかと思いこの絵を選んでみた。

天井に描かれた天文図を見ると、今も見慣れた星座が見て取れ、さらに今現在見ている星の光の中にはこれらの壁画が描かれる前に発せられたものもあると思うと時の流れの不思議を感じる。

関西大学内にはこの高松塚古墳を美術陶板で復元した再現展示室がある。たかが複製と侮らず、できれば一人で中に入っていただいて、男女群像や四神図に囲まれると、考古学に興味がなくても不思議な感覚を味わえる。大会期間中に時間があれば、ミニ観光として一度訪ねていただければと思う。

 

2018年度 年次大会 実行委員会

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