日本機械学会サイト

2018/7 Vol.121

【表紙の絵】
みんな健康マシン
袴田 怜知 くん(当時8歳)

この機械の名前は「エンストターミル」。どんな病気やケガでも必ず治します。スーパーコンピューター50台分の性能があり、原因不明の病気でも情報を入力すると、正確に原因と治療法を診断してくれます。レーザー、薬剤、その他様々な物質を放出して、病気やケガを完治させます。
みんなが絶対に健康になれるマシンです。

バックナンバー

座談会

「計算力学技術者資格事業の歩み: 技能担保と教育効果の狙い」

日本機械学会が主催する、計算力学技術者(CAE技術者)認定事業が 今年で15周年を迎える。今や合格者は延べ1万人を超えようとしており、 デファクトスタンダードとして、計算力学ソフトウェアを扱う技術者の技能管理に大きく寄与している。 今回、認定事業立ち上げに携わった関係者が集まり、…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

計算力学技術者認定事業の概要

吉村 忍(東京大学)

1.計算力学と解析技術者の質保証 本会誌の読者にとって「計算力学」は周知の事柄であるとは思うが、はじめに計算力学について簡単に述べる。 これから設計しようとする製品をコンピュータ上に仮想的に構築し、その中で変形や振動、熱伝導、流動などのさまざまな力学挙動を精密に評価することにより…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

固体力学分野の有限要素法解析技術者認定

長嶋 利夫(上智大学)

四つの認定水準:初級、2級、1級、上級アナリスト 固体力学分野の有限要素法解析技術者認定は、初級、2級、1級、上級アナリストの四つの認定水準を設けており、これは熱流体力学分野や振動分野でも同様である。 初級は、後述する公認CAE技能講習会または付帯講習(技能編)の受講完了を条件と…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

熱流体力学分野の計算力学技術者認定

店橋 護(東京工業大学)

はじめに 計算力学技術者の基準と認定のあり方については、2000年より本会計算力学部門の中で議論が開始され、2002年3月に当時の工学教育センターのもとに計算力学技術者基準と認定に関する検討委員会が設けられた。「固体力学分野の有限要素法解析技術者」について先行して検討が進められた…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

振動分野の計算力学技術者認定

安田 仁彦(名古屋大学)

はじめに 2009年8月、夏の北海道を楽しむべく、北海道大学で開催された機械力学・計測制御部門講演会に参加し、講演発表を終えてほっとしたその日の懇親会の席でのことである。当時の部門運営委員数名から、計算力学技術者認定事業として、固体力学分野、熱流体力学分野に続いて、振動分野を立ち…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

計算力学技術者資格の国際相互認証

吉田 有一郎〔東芝インフォメーションシステムズ(株)〕

国際相互認証 国際相互認証の状況と内容 日本機械学会は2014年に上級アナリストと英国NAFEMSのProfessional Simulation Engineer(PSE)(1)の国際相互認証を開始した。PSEを取得した上級アナリストは2017年度で32名となり、上級アナリスト…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

固体力学分野の標準問題集

大矢 弘史

標準問題集とは 固体力学2級および1級標準問題集 標準問題集(固体力学)は、計算力学技術者認定事業の固体力学分野の有限要素法解析技術者2級および1級の認定試験の想定問題をまとめた認定試験受験者用の標準問題集(以下問題集)である。この問題集の設問形式は試験問題と同じ設問形式で、2級…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

熱流体力学分野の標準問題集

深潟 康二(慶應義塾大学)・岩本 薫(東京農工大学)

はじめに 2005年度の認定事業のスタートに合わせて初版が発行された計算力学技術者認定事業標準問題集「計算力学技術者2級(熱流体力学分野の解析技術者)」(以下、「熱流体2級標準問題集」)は、2017年度には第5版第5刷を数えるまでとなり、「計算力学技術者1級(熱流体力学分野の解析…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

振動分野の標準問題集

神谷 恵輔(愛知工業大学)

2級標準問題集 振動分野2級標準問題は試験分野に対応して、全13分野からなり、各分野の問題および解説が示されている。ここでは各分野の概略を紹介する。 はじめの二つの分野は、振動解析を行うための基礎知識に関する「数学の基礎」、および「動力学の基礎」である。前者では連立一次方程式、微…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

挑戦し続ける理由

川田 祥子〔シチズン時計(株)〕

絶妙なタイミングで上級アナリストを受験したようで、このたび合格体験記の依頼をいただきました。ひょっとすると、2012年から毎年、固体・熱流体・振動、各分野の試験を受け続けているため、熱心なファンだと思われているのかもしれません。受け続けているということは、不合格も続いているという…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

熱流体解析と私

村井 孝行〔(株)パナソニックシステムネットワークス開発研究所〕

流体解析との出会い 私と熱流体解析との出会いは学生時代で、流体工学研究室にて恩師から凝固過程の動的な応答を数値解析的に求めるというテーマをいただいたことに始まる。数値解析の知識が足りていなかった私にとっては、大変高いハードルであったため、猛烈に勉強が必要であった。文献調査のために…Read More

特集 計算力学技術者認定事業15周年

行きつ戻りつ、伝わるもの

今井 隆太〔みずほ情報総研(株)〕

これまで、数値シミュレーションプログラムの開発や商用コードを用いたさまざまな解析業務を通じて計算力学分野に携わってきた。計算力学が対象とする現象は非常に幅広く、今なお知らないことばかりで「日々是勉強」を地で行っている。そんな業務を面白いと思っているので苦ではないが、解析実務の中で…Read More