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2018/11 Vol.121

【表紙の絵】
地球アニマル保ごしせつ
村井 暁斗 くん
(当時10 歳)
動物を地球の中に入れてすみやすいようにしている。
またしょく物も入れているので定期的に水を外から、あたえる。
野生動植物をほごする。

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特集 空の産業革命―「飛行ロボット」としての次世代ドローン―

DRESSプロジェクトの成果と課題について

宮本 和彦(新エネルギー・産業技術総合開発機構)

はじめに

「ドローンが飛び交う社会」の実現に向け

NEDOは、将来の産業用ドローンの社会実装に向け、平成29年度から平成33年度までの5年間で「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト」を推進している。

このプロジェクトは、関連する事業分野のトッププレイヤーやエキスパートの英知を結集したオールジャパン体制で研究開発を進めている。

特に、福島県に整備される福島ロボットテストフィールドなどの活用を見据えた、ドローンの長距離飛行試験に関する性能評価手法の開発や、ドローンの運航管理システム・衝突回避技術などに関する基礎研究・実証実験・国際標準化推進などの総合的な取り組みが特徴的である。

また、従来のドローンを活用した空撮や農薬散布などのビジネスに加え、今後新たな技術を導入した物流ビジネスの荷物配送業務や、災害対応分野の社会実装を加速するだけでなく、警備分野や離島搬送用途なども視野に、本プロジェクトの成果をさまざまな分野へ繋げていくことを目論んでいる。プロジェクトメンバーは、この活動を“Drones and Robots for Ecologically Sustainable Societies project”と総称し、頭文字をとって“DRESSプロジェクト”と呼んでいる。

DRESSプロジェクトの概要

ドローンの目視外および第三者上空での飛行を見据えて

すでに、ドローンなどの無人航空機による荷物配送は目視外飛行が前提となりつつあり、今後は、あらかじめ設定されたルートどおりに飛行するだけでなく、衛星測位情報などの高精度な位置情報を利用した運航管理システムや、衝突回避などの技術を導入することを目指している。飛行ルートに存在する他の有人航空機や無人航空機などを自ら避けながら、第三者の上空・有人地帯を目視外で安全に飛行できる複雑なプロセス制御を伴う研究開発が必要となる。

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