特集 チタンを中心とするhcp金属の機能と性能の発現と向上
日本チタン産業と産学連携活動
チタン産業
チタンは軽くて強く、耐食性に優れていることはある程度周知されていると思う。軽くて強い特性を活かしたチタン合金が航空機分野に多く使用され、一方優れた耐食性、加工性も相応に可能である純チタンが海水を用いた熱交換器、化学プラントなどに使用されており、世界的には数量として航空機分野と非航空機分野で概ね半々である。ただ、日本では非航空機向けの純チタンの方が多く使用されている。純チタンは優れた耐食性を有し発電所の復水器など、特に板式熱交換器(Plate Heat Exchanger:PHE)は船舶や臨海部などで海水を用いるところではチタンが多く採用されている。その加工にはプレス成形性が重要であり、日本のチタンメーカーは優れた成形性を有する薄板の製造技術を有している。また、苛性ソーダ電解にも使用されている。チタンは人体に優しく金属アレルギーの発生の少なく、眼鏡、時計、医療にも広がってきている。ナイフなどの刃物から人体を守る防刃チョッキやヘルメット。さらに自動車の燃料電池のセパレータや最近では水素製造装置にも採用されている。
このようにさまざまな分野でチタンが用いられるようになってきているが、1952年に国内でチタンが工業生産を開始されてまだ70年程度の新しい金属である。
表紙:経年変化してグラデーションに紙焼けをした古紙を材料にコラージュ作品を生み出す作家「余地|yoti」。
古い科学雑誌を素材にして、特集名に着想を受け、つくりおろしています。
デザイン SKG(株)
表紙絵 佐藤 洋美(余地|yoti)