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2025/8 Vol.128

表紙:経年変化してグラデーションに紙焼けをした古紙を材料にコラージュ作品を生み出す作家「余地|yoti」。
古い科学雑誌を素材にして、特集名に着想を受け、つくりおろしています。

デザイン SKG(株)
表紙絵 佐藤 洋美(余地|yoti)

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特集 チタンを中心とするhcp金属の機能と性能の発現と向上

高伝熱チタン板のプレート式熱交換器への適用

田村 圭太郎〔(株)神戸製鋼所〕

はじめに

チタンは、他の実用金属材料と比べて海水に対して、圧倒的に高い耐食性を示すことから(1)、化学プラント、発電設備や大型輸送船舶などで海水を用いて冷却や加熱を行うプレート式熱交換器(Plate type Heat Exchanger、以下PHE)の熱交換プレートや配管などの主要部材に数多く使用されている。

PHEとは、プレートを挟んで逆方向に流れる海水と海水によって冷却や加熱される媒体との熱交換を行う装置である。PHEでの熱交換は図1に示す3タイプがあり、工場などで排出される温水を、冷たい海水にて冷却する液単相伝熱、海洋温度差発電などにおける作動流体を温かい海水で気体に変える蒸発伝熱、作動気体を液体に変える凝縮伝熱がある。それらの伝熱性能を向上させることができれば、高効率化が可能となる。また、PHEに使用するプレート枚数やサイズを減らすことにより、設備全体の小型化が可能となる。

図1 伝熱タイプ概略

昨今、地球温暖化をはじめとした環境に関わる問題意識を背景に、再生可能エネルギーや、既存エネルギーの有効活用へ向けた取組みが加速している。本稿で述べる熱交換器が関わる産業分野全般においても、熱エネルギーの有効利用や省エネルギーへの対応が重要になっており、熱交換器の伝熱性能向上の必要性はこれまで以上に高まっていると考えられる。熱交換器の性能は、その構造に大きく依存するが、本稿では、その構造を構成するプレート素材を置き換えるだけで熱交換性能の向上が可能となる高伝熱チタン板HEETTM(以下HEET)について紹介する。

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