特集 チタンを中心とするhcp金属の機能と性能の発現と向上
耐熱チタン合金の特徴と開発経緯
はじめに
チタンは鉄鋼材料の60%程度の密度で耐食性が優れるためさまざまな用途で使用されている。特に、6%のAlと4%のVを添加したTi-6Al-4V合金は軽くて強度が高いため、航空宇宙分野をはじめとしてさまざまな市場で幅広く使用されている。例えば、航空機ではボディだけでなく、ジェットエンジンのファンブレードやコンプレッサーディスクなど厳しい性能が求められる回転体用部材としても使用されている。
航空機用ジェットエンジンのコンプレッサーでは空気の圧縮に伴い環境温度が上昇するため、特に耐熱性を有するチタン合金が使用される。耐熱チタン合金の多くは航空宇宙分野の進展とともに開発されており、本稿では航空宇宙分野で使用される耐熱チタン合金の特徴と開発の経緯について述べる。なお、ほかに自動車用のマフラーなどでも耐熱チタン合金は使用されるが、そちらについては参考文献(1)を参照されたい。
表紙:経年変化してグラデーションに紙焼けをした古紙を材料にコラージュ作品を生み出す作家「余地|yoti」。
古い科学雑誌を素材にして、特集名に着想を受け、つくりおろしています。
デザイン SKG(株)
表紙絵 佐藤 洋美(余地|yoti)