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2017/4 Vol.120

【表紙の絵】
「博士ロボ工場~ロボットが働く時代~」
村越 和くん(当時13 歳)
ロボットは人間が入れない危険な所に行き、人間の代わりに働いたりしてくれます。また、自動車工場などではすでに使われてます。そんなロボットが工場にいればいいなと思いかいてみました。
でもロボットだけではだめなので絵の中には人間はいないけど、いつか会話などしながら働けたらなと思いました。

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特集「つながる工場」のインパクト

インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ 事例2:つながる町工場の挑戦

今野 浩好〔(株)今野製作所〕

つながる「町工場」を目指そう!

あたかも一つの工場のように機能するためには?

第4次産業革命・IoTが世間の注目を集める中で、小規模・中小企業のIT化の遅れが懸念されている。バリューチェーンには大企業だけではなく、数多くの中小企業が含まれているからだ。中小企業は保有する独自技術に深さはあるものの、1社がカバーする範囲は狭い。このため、医療・航空宇宙など特定業界向けに工程の水平連携を図るグループや、地域内・特定産業集積内の共同受注グループなど、複数企業の連携で対応の幅を広げる試みが全国各地で始まっている。専門特化した得意技術を持ち寄り、高付加価値なものづくりにシフトするとともに、あたかも複数の企業体が疑似的工場や開発部門のように機能する姿を目指す。

我々、(株)今野製作所、(株)西川精機製作所、(株)エーアイエスも、そうしたグループの一例だ。板金・切削加工を得意とする「同業・異分野」の町工場3社が連携して、大手企業や研究機関等の研究開発・試作をものづくり面でサポートする新たなサービス業態づくりを目指している。その成功のためには、「つながる」ためのシステム構築が不可欠だと考え、法政大学デザイン工学部西岡靖之教授の指導を得て、2014年「つながる町工場プロジェクト」をスタートさせた(図1)。

この流れで2015年に発足したインダストリアルバリュチェーンイニシアティブ(IVI)にも参加することとなった(図2)。我が国を代表する名だたる大企業からこの分野のエキスパートまで集まる活動に、小規模企業から参加することはチャレンジングだったが、ものづくり現場の困りごとや担当者の悩みには、企業の規模に関係なく共通していることを知った。同じ志をもつ人々が集まる場の力を実感した。

図 1 つながる町工場打ち合わせ風景

図 2 IVI ワーキンググループでの活動風景

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