スケールシフト思考― 視点を変えると世界が変わる
第5回 事象の類似性

機械工学的現象を理解するだけでなく、それをベースに他分野(工学のみならず、他の自然科学や社会科学など)のさまざまな事象を見、理解することはスケールシフトの目指すところでもある。機械工学で扱う現象を他の事象と比較することで、その事象を相互に理解することができると考える。教師として難しい事象を簡単な事象に例えて説明する技術にはまず事象の類似性について見通す力が必要ではなかろうか。
▼プレートテクトニクスとスティック・スリップ
摩擦のスティック・スリップという1mのスケールの機械で生じる現象と地震という数千㎞の地球規模での現象が原理的には同じであることに気付く。機械に作用する力の解析(応力解析)と地球の応力解析が類似することはどちらもニュートン力学をベースにしているからである。
地震では通常は10㎞程度の小規模な範囲ですべりが起きるが、東日本大震災の地震の特徴は東西200㎞、南北500㎞にわたる領域で一斉にすべったために大規模な地震(M9.0)となり津波を引き起こしたことになる。その規模は869年の貞観地震以来ということである。でも三陸沖では30~50年間隔で地震津波が起きている。
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