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2021/9 Vol.124

機構模型

工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第100号)

ハートカム

明治7(1874)年/真鍮、鉄、木製台座/H400, W300, D303(mm)/

東京大学総合研究博物館所蔵

「HEART CAM」の刻記あり。工部大学校を示す「IMPERIAL COLLEGE OF ENGINEERING. TOKEI. 1874」の金属プレート付。工科大学もしくは工学部の備品番号の木札があるが判読不能。

上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵

[東京大学総合研究博物館]

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特集 画像で見る機械工学

[ 熱工学ギャラリーで公開中の動画紹介 ]化学反応-熱は反応を促進する-

井上 修平(広島大学)

動画リンク:熱工学ギャラリー 化学反応-熱は反応を促進する- (ted-jsme.jp)

はじめに

本内容は熱工学コンファレンスにおける熱工学コレクション2020(通称熱コレ2020)に向けて作成されたものである。熱工学に関連するものであれば研究者向けだけに限らず広く小中学生から一般までと広く対象を問わないものであるとのことで稚拙かもしれないがあえて発表させていただいた。あらゆるものの寿命が10℃で半分になるという噂を聞いたことがないだろうか。つまり、3 ℃の冷蔵庫で消費期限が1 週間の食品であれば真夏に室内のテーブル(28℃)に放置するとおよそ1 日ちょっとでダメになるという計算である。牛乳を例に考えると、個人的には合っているような気もするし、半日経過後でも飲みたくはない気もする。あたりまえだが10 ℃で寿命が半分の法則はすべてに適用できるのではなく、何となく合うというものが存在するだけの経験則である。この法則はさまざまな製品で検討されておりAは当てはまるがBには当てはまらないというデータまである。この根本にあるのは言うまでもなくアーレニウスの式で反応速度定数は次の式で表される。

k = Aexp(-Ea / RT)

kが反応速度定数、Aは頻度因子もしくは前指数項と呼ばれる定数、Eaは活性化エネルギー、Rは気体定数でTが絶対温度である。温度が高くなると反応速度定数が大きくなるため、想定される温度によるがちょうどよい活性化エネルギーをもつとこの経験則が当てはまることになる。本発表では紫外線処理と加熱処理によって可逆的に色が変化する酸化ニッケルを用いてこの様子を可視化した(図1)

図1 温度による消色反応の進み方

実験方法

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