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2021/9 Vol.124

機構模型

工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第100号)

ハートカム

明治7(1874)年/真鍮、鉄、木製台座/H400, W300, D303(mm)/

東京大学総合研究博物館所蔵

「HEART CAM」の刻記あり。工部大学校を示す「IMPERIAL COLLEGE OF ENGINEERING. TOKEI. 1874」の金属プレート付。工科大学もしくは工学部の備品番号の木札があるが判読不能。

上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵

[東京大学総合研究博物館]

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特集 画像で見る機械工学

科学・工学・技術の世界 と結ぶ/へ飛ぶ/で遊ぶ/を学ぶ/を尊ぶハブWatt & Edison

田 英生(京都大学)

信頼のある情報の提供と利用の方法

参考リンク:Watt & Edison (wattandedison.com)

はじめに

本特集のキーワードは「画像」や「動画」であるが、本稿はそれらと直接の関係はない。しかし、それらに学習者がアクセスする媒体として多くの場合に前提となっているインターネット、その長所を最大限生かして一般市民のオープンな教育に資する、という点では特集の趣旨に部分的に沿うとも考えられる。そこで、本特集の末尾の一編として、筆者がここ10年ほど取り組んできたウェブサイトWatt & Edison(図1)について報告する。

図1 Watt and Edisonのホームページ

http://www.wattandedison.com

原点は福島第一原子力発電所事故

2011年3月11日の東日本大震災での津波被害により発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故──それは原子力発電の安全対策はおそらく大丈夫と信じその存在を肯定してきた筆者には衝撃であったとともに、伝熱という原子炉の冷却に非常に近い分野を専門としていたことも加わって重い責任を感じさせた出来事であった。それまで伝熱研究に関してそこそこの数の論文も発表して来たが、このような極めて初歩的で単純原因の事故を予測し警鐘を鳴らし未然に防ぐことができないようではいったい何をやってきたのかと、自分の過去の仕事の視野の狭さと空しさを痛感した。

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