超低コスト化設計による戦略的競争力の強化
第6回 低コスト化はAI の応用で先発有利

➡前回を振り返る
第5回では、設計者が使うべき7つ道具のうち、TRIZと標準化の活用術を深掘りし、単なる知識習得に留まらない実践的な低コスト化手法を再検証した。
また「TRIZ40の発明原理」や「工学的矛盾解決マトリクス」を用いた造船会社の事例では、現場の無関心や活用不足が課題となった。さらに「TRIZ40の絵辞書」やAI活用による実践的手法を提示し、技術者の姿勢や意欲を問題視した。
一方、標準化については、日本とドイツの自動車産業を比較し、日本側は部品の種類が多すぎることや、日本企業には、標準化を進めにくい体質があることを指摘した。部品点数や材料規格の違いから、標準化は技術だけでなく、日本人の考え方や習慣にも関わる問題である。さて今回は、前述でも出現したAIの応用に関して深掘りする。
➡第4次産業革命におけるAIの先行優位性
従来の商品開発では「後発有利」が常識とされ、先発企業は多大な投資リスクを負う一方、後発企業は市場反応を見て参入し、失敗を避けながら成功を収めることができた。過去の産業革命でも、繊維、鉄鋼、自動車、航空機、コンピュータなど多くの分野で先発企業が長期的優位を維持した例は少なく、後発がトップを奪う構図が繰り返された。技術の成熟や標準化、模倣の容易化がそれを後押ししたのである。
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