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2023/1 Vol.126

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特集 学会横断テーマ「機械・インフラの保守・保全、信頼性強化」

情報知能精密機器部門における取組み

谷 弘詞(関西大学)

情報知能精密機器部門のアクティビティー

情報知能精密機器(IIP)部門のアクティビティーを示すために、2022年8月28~31日に開催されたMIPE2022(JSME-IIP/ASME-ISPS Joint Conference on Micro-mechatronics for Information and Precision Equipment)のオーガナイズドセッションを図1に示す。10個のセッションを見ると、IIP部門が既存の学問分野・技術分野を融合・発展させた領域や新領域を大きくカバーしていることが分かる。すなわち、機械工学で基本とされる材料力学、流体力学、熱力学、機械力学などを「縦糸」とすれば、IIP部門はいわば情報・知能・精密・医療などをキーワードとする「横糸」の位置づけといえ、より産業や社会に近い立場で創造的な活動を進めうる部門と考えられる。これらの対象とする技術で今回のテーマである「機械・インフラの保守・保全、信頼性強化」に関係するのは、(1)IoTとスマートメンテナンス、(2)マイクロナノ理工学、(3)マイクロナノメカトロニクス、(4)フレキシブル体とプリンタブルウェアラブルデバイス、(5)オプティカルデバイス、(6)機械学習と機械の知能化などのセッションである。IoTとスマートメンテナンスでは、環境発電技術を含むIoT技術や機械や橋梁のモニタリング技術を、マイクロナノ理工学やマイクロナノメカトロニクスでは基礎的学理に基づく信頼性向上技術や新規センサ技術を、フレキシブル体とプリンタブルウェアラブルデバイスにおいてもプリンタブルなセンサ技術を、機械の知能化ではモリタリングの可視化技術などを議論している。このようにIIP部門においては多種多様なセンシング技術、環境発電技術、IoT技術、モニタリング知能化技術など機械・インフラの保守・保全・信頼性強化に直接的・間接的に関わっていることが分かる。


図1 Organized sessions and percentage of presentations in MIPE2022 (2022. 8. 29-31 at Nagoya University(1)

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