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2026/7 Vol.129

装置製作:高山芳の
(多摩美術大学大学院美術研究科デザイン専攻 統合デザイン領域 在籍)
金属・磁石・モーターなどの単純なメカニズムを用いた装置は、重力や摩擦を受け入れながら、ある行為を繰り返します。その姿は、私たちが呼吸し、脈を打ちながら生きていることを思い出させます。本誌では、学部の卒業制作である 10 体の装置〈脈拍〉を中心に、全 12 体の作品を紹介します。

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特集 地震災害に備える 機械工学の防災・減災技術

日本の地震ハザード

纐纈 一起(東京大学)

はじめに

機械類の安全性の分野では、ハザード (hazard)は「危険源」と訳され、「危害を引き起こす潜在的根源」と説明されている(1)。これに対して、自然災害の分野では「災害誘因」と訳され、「人や社会に災害をもたらす可能性のある危険」と説明されているが(2)、分野ごとの規模や状況などにより言葉遣いが異なっているだけで、同じことを意味すると考えてよいだろう。

自然災害につながる危険は自然現象であり、地震災害(震災)をもたらす可能性のある自然現象として代表的なものは地震動(地震による揺れ)と津波である。津波が災害となる可能性があるのは沿岸部や臨海部に限られるのに対して地震動は地域を選ばないので、ここでは地震動をもって地震ハザードを代表させることとし、我が国におけるその状況を解説する。

地震ハザードの評価

ハザードの評価とは、防災・減災のために将来のハザードの大きさを予測することである。絶対的な予測は原理的に不可能であるから、ある確率のもとでどの程度の大きさになるか、あるいは、ある大きさになるのはどの程度の確率かという形で予測が行われる。我が国における最も代表的な地震ハザード評価は、政府の地震調査委員会が数年おきに行っていて、その結果を地図にした確率論的地震動予測地図(図1 以下、地震動予測地図)を公表している。

図1 今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率
(全国地震動予測地図2020年版(4)より)

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