イブニングセミナー(第154回) 「世界と日本を結ぶ ―海外インターンシップ運営を通じた学生の挑戦―」
【開催日】
2012年10月31日(水) 18.00~20.00
【趣 旨】
技術はいま,資源,環境問題をはじめ,巨大化とブラックボックス化による人間疎外の傾向に関して多くの批判にさらされている.技術が受け入れられて発展するのも,拒絶され衰微するのも,また技術者の社会的地位のあり方も,社会との深い関わりの中にあることは明らかである.われわれが新しい時代を担う責任ある技術者であろうとするならば,人間についての深い洞察を持つとともに,社会の動きを正しく見極めなければならない.技術と人間,技術と社会の関わりについて現状を理解し,将来を展望することを目的とする.
【テーマおよび講師】
第二次大戦後の1948年、冷戦対立が深まりつつあったヨーロッパで、国境を超えた学生の繋がりを通じて、世界の平和に貢献できる人材の育成を目指して7名の学生が、AIESECを立ち上げました。以後AIESECは、「平和で人々の可能性が最大限発揮された社会(Peace and fulfillment humankind’s potential)」の実現を目指して、海外インターンシップ事業を世界中で発展させ、今日では、世界110を超える国と地域で、6万人を超えるメンバーが活動する世界最大の学生団体へと成長しました。1952年に設立された日本支部は、今年で50周年を迎え、24大学委員会、1800人を超えるメンバーが所属しております。日本企業や教育機関に海外の学生を受け入れる、受け入れ事業と、海外の企業やNGOに日本の学生を送り出す、送り出し事業の2つを軸として、日々活動しております。
今日の日本社会では、海外に出たがらない、内向きと呼ばれる学生の増加が問題視されています。一方で、東大を始めとする有名大学の秋入学導入の検討や、一定のTOEICスコアを就職の条件とする企業の増加など、グローバル化する社会に対応した若者を求める風潮が確実に広まりつつあります。
企業も、少子高齢化が進み、人口減少社会となった日本にとどまるのではなく、成長著しいBRICsや他の新興国、そしてその次に伸びるであろう、アジア・アフリカ諸国に目を向け、そうした国々に進出していくことが求められていくでしょう。
そうした社会の中で、私達が日々、どんなこと思い、考えて活動しているのか。今の日本の若者に必要なものは何なのか。今回は学生の目線から見たフレッシュな意見を、僭越ながら披露させていただきたいと思います。
第一部では、理系学生の海外に出る意義について、まだ1年生でありながら、強い問題意識を持つ学生が話をします。日本において、海外志向の強い、いわゆる「国際系」の学部は文系に多く、理系の学部や学生は、そうした意識が低い傾向にあります。その理由はいったいなぜなのか。そして、理系の学生が多く海外に出るようになったとき、何が起こりうるのか。そうしたことを、学生目線から解きほぐしていきたいと思います。
第二部では、実際の海外インターンの話にフォーカスします。この夏に西アフリカのトーゴで農村開発に取り組むインターンを経験する予定の話者が、自身が自ら見て、聞いて、感じたことを中心に紹介します。若いうちに海外に出て、いったい何ができるのか、そして何が得られ、どうキャリアに生かし得るのか、自身の経験だけでなく、過去の豊富な事例なども紹介しながら、お話したいと思います。
講師:鈴木遥(アイセック一橋大学委員会/国際基督教大学教養学部1年)
山江海邦(アイセック一橋大学委員会/一橋大学法学部2年)
【申込方法】
「No. 12-126イブニングセミナー(第154回)申し込み」と題記し,
(1)会員資格(会員番号),(2)氏名,(3)勤務先・所属,
(4)連絡先(郵便番号・住所・電話番号・E-mailアドレス)を明記の上,E-mailまたはFAXにて下記までお申し込みください.
<懇親会> 大学近くの「バブレストラン アミ」にて,講師を囲んで懇親会を行います.
会費 3 000円程度
【次回予定】
2012年11月28日(水)18.00~20.00
日本の人造宝石技術、その一断面 -宮沢賢治から青色LED用基板まで-講師:白木健一(並木精密宝石 研究所)