セミナー 「鉄道車両技術の最近の注目」
(交通・物流部門 企画)
開催日 2017年3月21日(火) 12:30~17:10
趣 旨 近年新幹線を延伸や豪華寝台列車,新型車両の登場など鉄道車両の話題はつきません.本セミナーでは,昨今の鉄道車両のトレンドについて技術の観点から知識を培うことを目指します.日本機械学会交通・物流部門の鉄道技術委員会では,昨今は鉄道車両のダイナミクスに関する基礎的な知識を習得する講習会を実施しておりますが,研究や実務の経験を問わず,今回の企画がまた一段参加される皆様の知識を深める一助になれば幸いです.奮ってご参加下さい.
題目と講師
12:30~12:35/開会挨拶(鉄道技術委員会委員長 東海旅客鉄道(株) 足立昌仁)
12:35~13:20/海外へ展開したステンレス車両の最新技術
省エネルギー性・安全性・保守性を向上させたJ-TRECステンレス車両(Sustina)の海外向け第1号車両が,2016年タイ・バンコク「パープルライン」へ供給され8月に開業しました.そこで国内向けステンレス車両をベースに客先要求に応じて仕様をカスタマイズし、パープルラインで導入された車両の技術を解説します.
講師:(株)総合車両製作所 技術部 西垣昌司 氏
13:30~14:15/アクティブサスペンション実用化への開発プロセス
2002年は東北新幹線八戸延伸に伴いE2系はやて,併結されるE3系こまちで世界初のフルアクティブサスペンションが搭載されました.その後在来線へと適用は拡大し,現在第2世代としてE5系はやぶさで電動化や編成全車に搭載を実現した,鉄道車両のアクティブサスペンション開発を技術解説します.
講師:新日鐵住金(株) 交通産機品事業部 製鋼所 小泉智志 氏
14:25~15:10/構内線における低速乗り上がり脱線のメカニズム究明と安全性評価
車両が急曲線を走行する際,車輪削正が乗り上がり脱線に影響することが判明しました.車輪削正後の車両は,車輪フランジとレール間の等価摩擦係数が増加し限界脱線係数が低下することを,実車により輪重,横圧,アタック角を測定しながら乗り上がりを再現した走行実験をもとに解説します.
講師:東日本旅客鉄道(株) JR東日本研究開発センター 安全研究所 飯島 仁 氏
15:20~16:05/HILSによる鉄道車両の仮想走行試験技術
車両開発の事前検討のために実車走行評価を仮想的に行う実験や,実走行では危険を伴う実験条件などの評価を可能とするために,Hardware in the loop simulation (HILS)技術を用いたハイブリッド実験が注目されています.そこでHILSによる車両開発技術の基礎知識と鉄道総合技術研究所で導入された仮想走行試験技術を解説します.
講師:(公財)鉄道総合技術研究所 研究開発推進部 佐々木君章 氏
16:15~17:00/東海道新幹線の車両技術
平成32年度を目途にN700S新幹線の投入が計画されています.700系以降からN700Sに至る車両技術について,開発,設計,保守の面から解説します.
東海旅客鉄道(株) 新幹線鉄道事業本部 坂上 啓 氏
17:00~17: 05 閉会挨拶(鉄道技術委員会/鉄道出版企画委員会 防衛大学校 吉田秀久)
定 員 45名,申込み先着順