「機械の日・機械週間」記念行事 親子のための講演会「スポーツ工学最前線」 ~2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて~
2017年8月05日 | スポーツ工学・ヒューマンダイナミクス部門 関西支部特別講演会主催
合同企画 日本機械学会スポーツ工学・ヒューマンダイナミクス部門
後援 大阪府教育委員会,大阪市教育委員会
趣旨 日本機械学会関西支部では,「機械の日,機械週間」記念行事として親子で聞けるスポーツ工学の講演会を開催します.人間の動きと形を他の生き物と比較しながらどのようにうまく真似るかといった基礎から始めて,私たちの身近なところにもある我が国が世界に誇るスポーツ用具やパラリンピックで活躍する最先端技術の話題に多くの青少年とご父兄が触れることで,科学技術とスポーツの深い関係についての理解を深めていただければと思います.理科好きの中学高校生をはじめ,多くの皆様のご参加をお待ちしています.
プログラム
【コーディネータ 伊藤 宏幸(ダイキン工業(株))】
13:30~13:35 はじめに
支部長(三菱重工業(株))徳永 節男
13:35~14:25 動物の動きと人間の動き ―動きと形―
工学院大学 工学部 機械工学科 教授 伊藤 慎一郎
生き物は自分の生活環境に合わせて動作を変化させ,また形状も変化させている.マグロは三日月型の尾びれに,ハゼは団扇型の尾びれに進化している.魚に限らず動物たちも同様に形を生活環境に合わせて変化させている.一方,彼らは時間的にも形状を変化させることで本能的に最適な動きを修得している.それを見倣って,人間が彼らの動きを真似するとスポーツでも好記録を産み出す動作パターンを見出すことができる.動物の動きから人間の最適な動きまでを解説する.
14:25~15:10 スポーツシューズの機能設計
(株)アシックス スポーツ工学研究所 フットウエア機能開発チーム マネージャー 森安 健太
近年,余暇の楽しみや健康増進を目的として,様々なスポーツを楽しむ機会が増えてきた.その際に使用するスポーツシューズは,着用者と地面を繋ぐ重要な役割を果たし,パフォーマンス向上や傷害予防の観点から非常に重要な役割を果たす.本講演では,ランニング動作を例にとり,ヒトの動きを分析することによって明らかになるシューズの要求機能とその設計事例について紹介する.
15:20~16:05 スポーツ競技用車いす開発・パラリンピックへの挑み方
長岡科学技術大学 情報・経営システム工学専攻 教授 塩野谷 明
スポーツ競技用車いすは,様々なコンセプトに基づいて開発研究が行われており,2020年東京パラリンピックにおけるメダル獲得を目標としている.本講演では,新素材を用いた高い操作性・駆動性能を有する球技用車いす,および左右の車輪間で駆動力を伝達させることにより片手による直進走行を可能とした車いすそれぞれが目指すパラリンピックへの挑戦,特に後者の車いすが目指す,障がい者と健常者が同じ条件・ルールで競技する場作りという新しいパラリンピックへの挑み方について紹介する.
16:05~16:50 ゴルフ用具の科学
住友ゴム工業(株) 研究開発本部 研究第二部 スポーツ工学開発室 室長 大貫 正秀
スポーツ用具がプレーヤーのパフォーマンスに大きく寄与していることはよく知られている.本講演ではゴルフにおける用具の歴史を振り返りながら,その進化を支えてきた技術を紹介し,スポーツの科学的な側面での面白さについて理解を深めて頂く.
16:50~17:00 おわりに
副支部長(大阪大学)田中 正夫
定 員 :180名(先着順)※事前の申し込みが必要です.